早めに対策して損はありません。確定申告について
こんにちは!税理士のヤマネコです。
国税庁ホームページの「最新情報」を中心に解説するこのコラムの第73回目です。
今回は、今年も近づいてまいりました確定申告の情報を解説したいと思います。
先週には、税制改正大綱も発表され、個人所得課税も見直しが進められ、基礎控除の取扱いが変わり、給与所得者への増税、フリーランスなどの個人事業者へ減税と改正が行われそうです。
税金は毎年改正点も出るので、気に留めたいところです。
さて、給与所得者で不動産所得がある方や個人事業者には、確定申告の準備はまだ早いと思われる方もいらっしゃると思いますが、期限ぎりぎりになる前に、今のうちから早めに準備しておきましょう。
もうご存知かと思いますが、まず確定申告の対象となる人について、簡単に説明します。
確定申告の対象となる人は、
・給与の年間収入金額が2,000万円を超える人や退職所得がある人
・住宅ローン控除や医療費控除
・ふるさと納税の寄附金控除を受ける方等です。
詳しくは、下記のリンクに記載がありますので、参考にしてください。
・申告書の提出が必要な方とは
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/h29junbi/teishutsu.htm
12月に入りますと国税庁ホームページには、申告書作成コーナーのための準備ページができます。
・「平成29年分 確定申告特集ページ(準備編)」を開設しました(平成29年12月1日)
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/h29junbi/index.htm
確定申告特集ページ(準備編)では、平成29年分の確定申告に関する重要なお知らせや事前準備等についてページが公開されています。
確定申告特集ページ(準備編)の具体的な内容を説明します。
まず、重要なお知らせ<申告手続には>についてです。
・重要なお知らせ <申告手続には>
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/h29junbi/info-mynumber1.htm
こちらには、マイナンバーについての情報が記載されています。
平成28年分の確定申告から確定申告書等については、税務署へ提出する都度、マイナンバーの記載+「本人確認書類の提示又は写しの添付」が必要になりました。
なお、マイナンバーカードを持っていると本人確認書類は不要になります。
また、確定申告される本人のマイナンバーの他に、また、配偶者や扶養親族がいる場合には、確定申告される本人のマイナンバーの他に、配偶者や扶養親族分のマイナンバーも必要になりますので注意が必要です。
次に、重要なお知らせ<医療費控除が変わります>について説明します。
・重要なお知らせ <医療費控除が変わります>
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/h29junbi/info-iryouhikoujo.htm
こちらは以前、こちらのコラムでもご紹介した「朗報 医療費控除より使えるSM税制って何でしょう?」でご紹介した内容となります。
再度、簡単に説明しますと、
「医療費の領収書」の提出又は提示が不要になりまして、また、それに伴い「医療費控除の明細書」の提出が必要となります。
なお、この「医療費控除の明細書」は国税庁ホームページからダウンロードが可能です。
また記載例もありますので、作成される際は参考にしてください。
・医療費控除明細書
http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/yoshiki02/pdf/ref1.pdf
もう一つ医療費控除の変更点は、新たにセルフメディケーション税制が創設されました。
セルフメディケーション税制とは
健康の保持増進及び疾病の予防に関する取組を行った方が、12,000円以上の対象医薬品を購入した場合には、「セルフメディケーション税制」を受けることができます。
なお、医療費控除とセルフメディケーション税制は選択適用になり、両方受けることはできません。
そして、確定申告特集ページ(準備編)の重要なお知らせ <医療費控除が変わります>内で、「医療費控除」と「セルフメディケーション税制」の減税額等を試算することが可能です。
選択適用で迷った際は、こちらを参考にできそうです。
(試算ページ・下記リンク先下部です)
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/h29junbi/info-iryouhikoujo.htm
上記で説明したこと以外にも、
「e-Taxで申告する場合」のことや「ふるさと納税をされた場合」のこと、「受け取った配当等を申告する場合」のこと等のリンクがあります。必要に応じてご確認ください。
・重要なお知らせ<e-Taxで申告するには>
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/h29junbi/info-mynumber2.htm
・ふるさと納税をされた方へ
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/h29junbi/furusatonouzei.htm
・配当等の申告の準備
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/h29junbi/haitou.htm
最後に、確定申告をする上でのマイナンバー制度に伴う税務手続の変更点等について、動画で公開されていますので、参考にされてください。
・動画で見る確定申告
https://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinkoku/shotoku/tokushu/h29junbi/tvcm.htm
今回は、確定申告の準備に関する情報でした。
国税庁ホームページでは、準備編が早めに公開されていますので、有効活用して、申告が期限ぎりぎりにならないようにしたいですね。
なお、今回の税制改正大綱では、電子帳簿の保存や電子申告を導入しない個人事業者は所得控除が減ってしまう様ですね。税金においてもIT化は避けられない時代となってきましたね。インターネット、タブレットPCなどを活用して、効率的なお仕事ができるように役立てて頂けましたら幸いです。
☆☆☆
いかがでしたでしょうか。
確定申告については、早め早めに準備しておきましょう。
本年も1年間「国税庁ホームページ新着情報ななめ読み」をご覧いただきまして、ありがとうございました。
体調に気をつけてよいお年をお迎えください。
次回もお楽しみに。
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