今年から申告書の用紙が増える!? 年末調整について
こんにちは!税理士の山猫です。
国税庁ホームページの「最新情報」を中心に解説するこのコラムの第93回目です!
今回は「年末調整」について解説いたします。
毎年9月後半から10月前半くらいになりますと、
国税庁ホームページの新着情報に、年末調整のための各種様式が掲載されます。
・平成30年分 年末調整のための各種様式を掲載しました(平成30年9月)
https://www.nta.go.jp/users/gensen/index.htm
上記のリンク内に年末調整の各種申告書の様式が公開されています。
ご活用ください。
・平成30年分給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(PDF/470KB)
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/h30_01.pdf
・平成31年(2019年)分給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(PDF/590KB)
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/h31_01.pdf
・平成30年分給与所得者の保険料控除申告書(PDF/808KB)
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/h30_05.pdf
・平成30年分給与所得者の配偶者控除等申告書(PDF/674KB)
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/h30_71.pdf
毎年恒例の年末調整ですが、改めて内容を簡単に説明させていただきます。
年末調整とは、毎月の給与から概算で徴収されている源泉所得税額と個人の扶養などの控除、住宅ローン控除や生命保険料控除等を再計算し、徴収済みの所得税額との差を徴収または還付する手続きのことです。
国税庁ホームページ内には、上記の様式の他にも年末調整に関する情報が公開されていますので、ご紹介させていただきます。
・平成30年分 年末調整のしかた
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/nencho2018/01.htm
こちらの「年末調整のしかた」には、年末調整の手順や各申告書類の内容の確認方法、年末調整チェック表等が記載されています。
・1 年末調整の手順
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/nencho2018/pdf/10.pdf
・2 各種控除額の確認
・2-1 扶養控除等(異動)申告書の受理と内容の確認
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/nencho2018/pdf/11-18.pdf
・2-2 配偶者控除等申告書の受理と内容の確認
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/nencho2018/pdf/18-23.pdf
・2-3 保険料控除申告書の受理と内容の確認
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/nencho2018/pdf/24-36.pdf
・年末調整チェック表
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/gensen/nencho2018/pdf/93.pdf
これらの内容以外にも、記載事項がありますので、経理・人事のご担当者様は一度目を通しておきましょう。
また、平成30年分以後の所得税について改正があり、(平成29年度改正)
その中の配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しについて簡単にご説明させていただきます。
(1) 配偶者控除及び配偶者特別控除の控除額の改正
・配偶者控除の控除額が改正されたほか、給与所得者の合計所得金額が1,000万円を超える場合には、配偶者控除の適用を受けることができないこととされました。
・配偶者特別控除の控除額が改正されたほか、対象となる配偶者の合計所得金額が38万円超123万円以下とされました。
(2) 扶養親族等の数の算定方法の変更
扶養親族等の数の算定に当たり、配偶者が源泉控除対象配偶者に該当する場合には、扶養親族等の数に1人を加えて計算することとされました。
また、同一生計配偶者が障害者に該当する場合には、扶養親族等の数に1人を加えて計算することとされました。
(3) 給与所得者の扶養控除等申告書等の様式変更等
既に上記でも「給与所得者の配偶者控除等申告書」の様式を記載いたしましたが、前年までは「給与所得者の保険料控除申告書 兼 給与所得者の配偶者特別控除申告書」という書類でしたが平成30年分からは「給与所得者の保険料控除申告書」と「給与所得者の配偶者控除等申告書」の2種類の様式となりました。
経理・人事ご担当者様としては、社員から収集する書類が1枚増えることがありますのでご注意ください。
詳しくは下記リンクをご確認ください。
・配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しについて
https://www.nta.go.jp/users/gensen/haigusya/index.htm
また、こちらについてのFAQについても記載されています。
・配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しに関するFAQ(PDF/408KB)
https://www.nta.go.jp/users/gensen/haigusya/pdf/koujo_faq.pdf
今年は、配偶者の所得を詳細に記載しなければならないという点が非常に懸念される部分です。
例年秋口に、会社宛に税務署から電話があると、配偶者の所得が控除適用の金額を超過していて、
「追加の徴収をして頂けますでしょうか」(または修正申告、追徴納付)
ということだったと聞きます。
近年では夫婦間のプライバシーなのかお互いの所得を把握しないケースもあるのでこのようなことが起きることもあります。
今年の年末調整では、特に気を付けたい点ですが、夫婦喧嘩のもとにならないかと心配しております(笑)。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
☆☆☆
いかがでしたでしょうか。
今年も年末調整の時期がやってまいりました。
今年の年末調整は社員の書く申告書の種類が増える等の変更点があります。
このような変更もございますので、早めに年末調整の準備に取り掛かりたいですね。
また次回をお楽しみに。
弊社は掲載された内容に関し、如何なる保証もするものではありません。
また、記載されている事項は変更される場合がありますので、予め御承知おき下さい。