春爛漫、お酒の雑学を身に付けて宴に向かいましょう
こんにちは!税理士のヤマネコです。
国税庁ホームページの「最新情報」を中心に解説するこのコラムの第57回目です!
今回は、春爛漫のお花見の季節に合う、お酒に関わる税について解説したいと思います。
新年度を迎え、少し息抜きしつつ雑学を学びましょう。
国税庁のホームページには、酒税に関する各種情報が公開されております。
ご存じのこととは思いますが、お酒については、酒税法という法律の元、国税庁がその販売許可、製造、管理、課税を行っております。
例えば、この3、4月の国税庁ホームページの新着情報を見ますと、
・酒類小売業者の概況(平成29年3月9日)
(リンク先)
http://www.nta.go.jp/shiraberu/senmonjoho/sake/shiori-gaikyo/kori/2017/kouri.htm
・酒類の輸出統計(平成29年1月分)を掲載しました(平成29年3月9日)
(リンク先)
http://www.nta.go.jp/shiraberu/senmonjoho/sake/yushutsu/yushutsu_tokei/h29.htm
・酒税課税状況表(平成28年度12月分)について(平成29年3月15日)
(リンク先)
http://www.nta.go.jp/shiraberu/senmonjoho/sake/tokei/sokuho/01.htm
の情報が公開されており、
お酒に関わる業者、輸出、課税についての統計が発表されております。
小売業者の統計を見ますと、未だに酒販店の比率は多く、全体で約46%あります。
次に、コンビニが、約35%となっており、小売りは業態の変化はあれど、お酒の専門店が小売りの多くを占めることがわかります。
次に、輸出は、韓国・台湾が多く、品目はビール、清酒がその多くを占めてます。
また、課税状況は、ビールが圧倒的に多く、次にリキュール類となってます。
リキュール類には、チューハイや第三のビールと呼ばれるものが多くあると思われます。
輸入の課税状況は、果実酒が最も多く課税されております。
という春には話題にしやすいお酒のデータが国税庁ホームページに公開されております。
次に、国税庁は販売されるお酒の品質にも目を配っており、下記のような品質安全調査のようなものを行っております。
・全国市販酒類調査の結果について(平成29年3月29日)
(リンク先)
http://www.nta.go.jp/shiraberu/senmonjoho/sake/shiori-gaikyo/seibun/06.htm
こちらには、製造者などからサンプルをもらいその内容を分析しています。
国税には、お酒の鑑定官などもおり、国税庁の採用ページには、技術系の枠もあります。
・国税庁総合職技術系2017採用案内
(リンク先)
http://www.nta.go.jp/soshiki/saiyo/saiyo01-2/annai/pamph.htm
お酒好きにはたまらない就職先ですね(笑)。
先程の分析については、下記のようなコメントもあり、
「B 日本酒度 日本酒度は、平成 18 年以降、本醸造酒について他よりも高く、一般的に辛口の傾向が見られます。また、吟醸酒について、近年は低下傾向が見られます。」
日本酒度という一般の方は聞いたこともない単位に驚かされます。
ちなみに、日本酒度とは、辛口、甘口を表現する単位で、ラベルに必ず記載のあるものです。
なお、ラベルには、酸度という単位もあり、酸が高いほどキレのある味となります。
なかなか奥深いですね。
次に、新着情報に戻りますと、
・「酒のしおり(平成29年3月)」について(平成29年3月30日)
(リンク先)
http://www.nta.go.jp/shiraberu/senmonjoho/sake/shiori-gaikyo/shiori/2017/index.htm
とあります。
酒のしおり?、世のサラリーマンに向けた注意喚起の書かと一瞬思いますね。
しかし、この書を甘く見ると大変なことになります。
こちらには、精密に製造工程が記載されていたり、未成年者飲酒防止の取組があったりと、お酒片手に読んでみるような心意気では全く歯が立ちません。
個人的には、清酒のつくり方が好きなのですが、ウイスキーも興味深いです。
(清酒の製造方法)
http://www.nta.go.jp/shiraberu/senmonjoho/sake/shiori-gaikyo/shiori/2017/pdf/002.pdf#page=2
(ウイスキーの製造方法)
http://www.nta.go.jp/shiraberu/senmonjoho/sake/shiori-gaikyo/shiori/2017/pdf/002.pdf#page=8
なお、多くのお酒メーカーでは工場見学なるものを行っております。
特に大手ビールメーカーの工場見学は、広告宣伝の意味合いが強いようでして、大変凝った見学ツアーを実施しております。
もちろん最後に試飲タイムもありますね。
先日行った見学ツアーでは、3杯までと規制がありましたが、発売前のものもあったりと製造方法の勉強も含めて、有意義な休日が過ごせますね。
見学に行く前にビールの作り方はチェックされておかれると良いでしょう。
(ビールの製造方法)
http://www.nta.go.jp/shiraberu/senmonjoho/sake/shiori-gaikyo/shiori/2017/pdf/002.pdf#page=6
最後は税法らしい情報でまとめたいと思います。
・酒税法等の改正のあらましを掲載しました(平成29年4月7日)
(リンク先)
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/01.htm#a-08
こちらのページに酒税法の改正などが公開されております。
ご存知の通り、お酒は種類ごとに税率が異なり課税は、1キロリットルあたりで行われます。
よくニュースで報道されている値上げなどは、この率を上げること意味しています。
例えば、ビールの税率が上がって消費が少なくなるので、メーカーが製造法を工夫して、ビールの税率ではない商品に仕上げて税率を安くする(発泡酒、第三のビールなど)のはよく知られたところです。
お酒は歴史とともに税金も変わってきており、その税の意味合いはとても意味深いものがあります。
日頃、晩酌される際に税金のことは考えたくはないと思いますが、製造方法や税率の政策的な考え方などは面白く勉強できるところです。
ぜひ、お花見シーズンの雑学としてご活用頂けましたら幸いです。
今回は、酒税に関する情報でした。
是非、国税庁ホームページをうまく使いこなし、業務効率アップにお役立てください。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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いかがでしたでしょうか。
春は飲み過ぎに注意ですね。
缶に記載された酒類の種類を確認しつつ、税率なども味わって頂けると幸いです(笑)。
また次回をお楽しみに。
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