今年の源泉徴収事務と支払調書の番外編~1月からの源泉徴収事務にご注意~
こんにちは!税理士のヤマネコです。
国税庁ホームページの「最新情報」を中心に解説するこのコラムの第53回目です!
今回は、平成29年度の源泉事務の確認と法定調書の番外編について解説致します。
所得税(源泉所得税)は、毎年1月から12月の年度で計算期間を設定しています。
給与計算事務では、1月から扶養などの関係で、源泉徴収する金額が変更されたり、平成29年から適用される税制改正もあり、注意が必要です。
国税庁のホームページでは、源泉徴収事務に関する特設ページが公開されています。
1.一般的な情報については
ホーム>源泉徴収義務者の方へ のページで公開しております。
(リンク先)http://www.nta.go.jp/gensen/index.htm
2.年末調整についての年度特設ページは
年末調整がよくわかるページ にてその年度に合わせた情報が集約されてます。
(リンク先)http://www.nta.go.jp/gensen/nencho/index.htm
1では、主として改正情報やパンフレットによる制度概要説明のコンテンツが主となります。
2では、実際の源泉徴収事務について必要とされる申告書や税額表を公開しており、年末調整事務も含めたわかりやすいカテゴリー分けで、情報を探しやすいようにページが作成されております。
今年の源泉徴収事務に向けては、1のページで改正のあらましを確認した上で、2のページで、必要な書類の整備を行うような流れでお使い頂くとよいでしょう。
改正のあらましは、下記のリンク先に公開されております。
ホーム>税について調べる>パンフレット・手引き>平成29年版 源泉徴収のあらまし
平成29年版 源泉徴収のあらまし
(リンク先)http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/aramashi2016/index.htm
国税庁の提供される源泉徴収のあらましは、丁寧に作られておりますので、こちらをきちんと把握して頂ければ、処理に困ることはないと思います。手元において頂いて、1年間ご活用されるとよいでしょう。
なお、平成29年の給与の源泉徴収事務は、下記のリンク先に公開されております。
http://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/nencho2016/pdf/72-75.pdf
こちらには、改正項目の説明やマイナンバーも含めた取り扱いが記載されておりますので、今月の給与計算処理の前にご一読されることをお勧め致します。
源泉徴収は、最初の情報を取り違えますと1年間進んでしまい、年末調整まで間違いが見つからないこともありますので、初月の1月をしっかりと処理していかないといけませんね。
次に、今月末に申告を迎える法定調書合計表の番外編の情報について書きます。
給与や退職金、不動産賃料などの支払調書は、よく目にするのですが、今回は、一般的にはなかなか目にしないけれども、会社によっては使うことが割とある支払調書の合計表についてご説明します。
1.非居住者関係についての支払調書
こちらは、外国法人などのいわゆる非居住者に家賃などを支払った場合に使うものです。
・非居住者等に支払われる不動産の使用料等の支払調書(同合計表)
(リンク先)http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/hotei/annai/23100046.htm
割とよく見るケースですの資料などは、上記リンク先からとられるとよいでしょう。
非居住者関係は、下記の種類がございますのでご活用ください。
・非居住者等に支払われる組合契約に基づく利益の支払調書(同合計表)
・非居住者等に支払われる人的役務提供事業の対価の支払調書(同合計表)
・非居住者等に支払われる不動産の使用料等の支払調書(同合計表)
・非居住者等に支払われる借入金の利子の支払調書(同合計表)
・非居住者等に支払われる工業所有権の使用料等の支払調書(同合計表)
・非居住者等に支払われる機械等の使用料の支払調書(同合計表)
・非居住者等に支払われる給与、報酬、年金及び賞金の支払調書(同合計表)
・非居住者等に支払われる不動産の譲受けの対価の支払調書(同合計表)
2.信託の計算書
こちらは、社員持株会などが会社にある場合、その団体が提出する必要が出てきます。
・信託の計算書(同合計表)
(リンク先)http://www.nta.go.jp/tetsuzuki/shinsei/annai/hotei/annai/23100054.htm
総務部などでご担当される方には、こちらを使って提出するものもでてくるかと思います。この辺はなかなか複雑な処理となりますので、専門家に相談されながら慎重に作成を行ってください。
社員持株会で配当などある場合は、源泉税の納付などもありますので、あわせてご確認されるとよいでしょう。
以上、源泉徴収事務と法定調書番外編の取扱いでした。
非居住者の支払調書の取り扱いは、ご担当者としては、なかなか戸惑う事務処理です。ぜひ、ご活用頂けましたら幸いです。
是非、国税庁ホームページをうまく使いこなし、業務効率アップにお役立てください。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
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いかがでしたでしょうか。
1月の中旬からは特に寒くなりましたね。
お風邪など召されないよう、暖かくされてお過ごしください。
また次回をお楽しみに。
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