「固定資産管理」はかなり細かい!
どうも、野球大好き経理マンのノボルです!
シーズンオフ真っ只中のプロ野球ですが、ストーブリーグは佳境に入ってきました。
国内のFA移籍は落ち着いてきましたが、このオフは西武・秋山選手、DeNA・筒香選手、広島・菊池選手と久々に多くの野手がメジャーリーグへの移籍を目指しています。
同じくメジャー挑戦を表明している巨人・山口投手を含めて現時点(2019年12月初旬)でまだ移籍先は決まっていませんが、誰がどのチームに入るのかを想像するだけでもワクワクしてしまいます。
そして海の向こうでは二刀流復活が期待される大谷投手をはじめ、ダルビッシュ投手・田中投手・前田投手といったメジャーでも実績十分の日本人投手たちが待っています。
来シーズンは日本人メジャーリーガー同士の白熱した対戦をたくさん見ることができそうで、本当に楽しみですね!
さて「『下町ロケット』の佃製作所の経理部は、普段どんな仕事をしているのか?」についてお話しております。
前回まで「在庫管理」の解説をしてまいりましたが、今回からは「固定資産管理」の業務内容を取り上げたいと思います。
まず「固定資産管理」という業務の概要について、書籍「『経理・財務』実務マニュアル」の記述を引用いたします。
「固定資産には土地、建物、器具及び備品のように物理的な形態を有する『有形固定資産』、
特許権やソフトウェアのように物理的な形態を持たない『無形固定資産』(中略)があります(中略)。
有形固定資産は支出額が比較的大きい場合が多く、しかも支出した年度に一時に費用となるのではなく、
耐用年数にわたって減価償却という手続きによって費用化されるという特徴があります。
また、使用期間が長期にわたるため、修繕等の適切な現物管理も必要になります。」
(「『経理・財務』実務マニュアル」上 三訂版 70ページ)
日商簿記検定においては「有形固定資産」の処理は3級から、そして「無形固定資産」は2級で学習しますので、ある程度の知識をお持ちの方も少なくないと思います。
特に上記の引用の中にもある「減価償却」などは簿記の試験ではほぼ必ず出題されるような論点ですよね。
そんな訳で実務経験のない方でも何となくイメージできそうな感じですが、実際の業務内容はかなり多岐にわたっています。
では「経理・財務サービス・スキルスタンダード」の「業務マップ」で「固定資産管理」の具体的な業務内容を見てみましょう。
この「業務マップ」にあるように業務の大分類だけでも合計14種類、一番細かくした業務内容ともなると190項目弱もあります。
前回まで取り上げていた「在庫管理」では大分類が3種類、最も細かい業務内容でも40項目程度でしたので、その差は歴然としています。
このように「固定資産管理」は業務が細分化されているだけでなく、会社の所有する固定資産が多ければ多いほど当然ながら業務量も増えていきます。
そして固定資産の多い業種の典型例が、佃製作所のような製造業です。
製造業以外の業種の会社でも所有していることが多い本社などオフィスの土地・建物・什器・備品等に加えて、製造業の場合は工場に無数の「有形固定資産」が存在します。
オフィスと同様の土地・建物・什器・備品の他、工場敷地内の構築物、製造用の機械、作業用の器具など、数だけでなく種類も様々です。
ちなみに佃製作所の場合、東京都大田区の本社に併設する工場の他に栃木県宇都宮市にも工場があるという設定ですので、相当数の「有形固定資産」を所有していることが推測されます。
しかも中小企業とは思えないほどの最先端設備をそろえていることも作中では描写されています。
機械や装置などそれぞれ一つだけでもかなり高価なものだと考えられますので、先ほどの引用中にもあった「修繕等の適切な現物管理」が特に重要な業務になりそうです。
余談になりますが、私の知人がとある有名メーカーグループのシェアードサービス会社に勤務していたことがありました。
その知人はまさにこの「固定資産管理」を行っている部門に所属していたのですが、その一部門だけで数十人もの社員が所属していたそうです。
いかに大きな企業グループで数多くの工場があるとはいえ「固定資産管理」の業務のみを専属とする社員がそんなにも多くいるのかと、その話を初めて聞いた時は非常に驚きました。
それまでも「固定資産管理」は大変な業務だなとは思っていましたが、あらためてその考えを強くしたエピソードでした。
次回からはそんな「固定資産管理」の各業務について「経理・財務サービス・スキルスタンダード」の「業務マップ」を用いてお話ししてまいりたいと思います。
今回はここでゲームセット!
今日も早く仕事を終えて自主トレだ!!
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