資産と費用(72)
どうも、野球大好き経理マンのノボルです!
2017年のプロ野球は福岡ソフトバンクホークスの2年ぶり8度目の日本一で幕を閉じました。
ホークスファンの皆さん、本当におめでとうございます!!
それにしても日本シリーズ最終戦となった第6戦は手に汗握る熱い試合でしたね。
特に9回表にサファテ投手が登板してからは、その圧巻のピッチングが一気に試合のボルテージを上げたように感じました。
結果的にその力投がホークスに勝利をもたらし、サファテ投手は見事シリーズMVPにも輝きました。
シーズンではセーブ数の日本新記録を樹立するなど、今年のサファテ投手の活躍は強いホークスの中でも際立っていたように思います。
サファテ投手をはじめとするホークス選手の来期の更なる大活躍に期待しています!!
今回も前回に引き続き「貸倒引当金」についてお話いたしたいと思います。
前回は「貸倒引当金」の計算方法として、「一般債権」に対する「貸倒引当金」について解説いたしました。
今回は続いて「貸倒懸念債権」における「貸倒引当金」の計算方法をご紹介いたします。
「貸倒懸念債権」については、「金融商品に関する会計基準」で以下のように規定されています。
「貸倒懸念債権については、債権の状況に応じて、次のいずれかの方法により貸倒見積高を算定する。
ただし、同一の債権については、債務者の財政状態及び経営成績の状況等が変化しない限り、同一の方法を継続して適用する。
(1)債権額から担保の処分見込額及び保証による回収見込額を減額し、
その残額について債務者の財政状態及び経営成績を考慮して貸倒見積高を算定する方法
(2)債権の元本の回収及び利息の受取りに係るキャッシュ・フローを合理的に見積ることができる
債権については、債権の元本及び利息について元本の回収及び利息の受取りが見込まれるとき
から当期末までの期間にわたり当初の約定利子率で割り引いた金額の総額と債権の帳簿価額との
差額を貸倒見積高とする方法」
上記の計算方法のうち、一般に(1)は「財務内容評価法」、(2)は「キャッシュ・フロー見積法」と呼ばれます。
まず(1)の「財務内容評価法」ですが、以下にその計算の具体例を示します。
【例】
取引先であるE社は昨今経営不振に陥っているため、同社に対する売掛金200万円を貸倒懸念債権として貸倒引当金を設定する。
なお、同社より預かっている担保の処分見込額は80万円であり、その差額に対して50%の貸倒引当金を計上することとする。
【答】
(2,000,000円 - 800,000円)× 50% = 600,000円 ⇒ 貸倒引当金に計上
簿記検定の試験問題などでは上記の例のように「貸倒引当金」の設定率が与えられますが、実務上は「金融商品に関する会計基準」にある通り相手の財政状態などを調査して個別に設定率を算定することになります。
また(2)の「キャッシュ・フロー見積法」は、主に貸付金が貸倒懸念債権と判断される場合などに適用されます。
例えば当初は利息5%の約束で貸付けをしていた所、相手方から業績不振などを理由に条件緩和の申し入れがあり利息を2%に減額する、といったケースが当てはまります。
このケースの場合、減額した2%の利子率で受け取る利息の総額と元本の金額の合計額を当初の利子率である5%で現在価値に割引き、その割引現在価値と貸付金の帳簿価額との差額を「貸倒引当金」に計上します。
計算の具体例についてはかなり複雑になってしまいますのでこの連載ではご紹介出来ませんが、ご興味のある方は日商簿記1級などで学習する内容ですのでそちらのテキスト等をご参照下さい。
「貸倒懸念債権」の解説で少し長くなってしまいましたので、次回は残る「破産更生債権等」に対する「貸倒引当金」の計算方法のお話から始めたいと思います。
今回はここでゲームセット!
今日も早く仕事を終えて自主トレだ!!
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