資産と費用(66)
どうも、野球大好き経理マンのノボルです!
プロ野球のペナントレースも佳境に入っていますが、今の時期は何と言っても夏の高校野球大会ですよね!
甲子園では連日熱戦が繰り広げられていますが、特に先日行われた大会4日目のカードは凄かったですね。
この日試合のあった8校で甲子園優勝経験のある高校が6校、さらに過去7校しかいない春夏連覇を達成している高校が4校とまさに決勝戦でもおかしくない対戦ばかりでした。
スタンドも4試合全て超満員だったそうで、一回戦からここまで盛り上がることはさすがに珍しいのではないでしょうか。
いずれにしましても大会はあと一週間ほど続きますので、最後まで楽しんで応援していきましょう!!
今回は「資産と費用」シリーズのまとめのお話をいたしたいと思います。
「資産と費用」というテーマで連載を始めたのが2015年2月ということで、足掛け2年半ほど続いたことになります。私自身当初から重要なテーマであるとは思っていましたが、ここまで長く続けることは想定しておりませんでした。そしてここまで様々な論点についてお話したことにより、改めて「資産と費用」の重要性について再認識いたしました。
「簿記の5要素」と呼ばれる「資産・負債・純資産・収益・費用」の中でも、日常の会計処理のほとんどに「資産と費用」は登場します。その他の要素、例えば「純資産」などは通常の処理では全く登場しません。特に小さな会社であれば決算処理の最後で「繰越利益剰余金」が増えたり減ったりする位です。
また「収益」はそのほとんどが「売上高」ですし、「負債」も多く登場するのは「買掛金」「未払金」といったほぼ決まった勘定科目ばかりです。
それに対して「資産と費用」については、数多くの勘定科目を使用して様々なパターンの会計処理が頻繁に行われます。
もちろん決して「負債」「純資産」「収益」の重要性が低い、ということではありません。
例えば「負債」ですと「退職給付引当金」「資産除去債務」などはかなり難しい論点ですし、一定規模以上の会社であれば必須の知識です。
また数年前問題になった東芝の不正会計では、「負債」の一つである「工事損失引当金」において適正でない処理が行われていたと言われています。さらに同じ東芝の問題では、「収益」の計上基準においても同様に不適正な会計処理があったことが指摘されています。
「純資産」については、増資を行ったり、ストック・オプションを発行したり、ヘッジ会計を行っていたり、などある程度高度な取引において関わってきます。
ですので、どちらかと言うと大企業や上場企業などにおいては「負債」「純資産」「収益」の重要度がより大きくなります。
ただ「資産と費用」については、会社の規模や業種・業態に関わらずその重要性は一貫して高いと言うことが出来ます。少なくともお金という「資産」が全くない会社は絶対に存在しませんし、何かしら活動をしていれば必ず経費という「費用」が少なからず発生します。逆にもし現金商売であれば「負債」はほとんどないことも考えられますし、どんな会社でも創業当初は「収益」がゼロということも有り得ます。
そんな訳で経理という仕事をしていれば誰もが触れることになるのがこの「資産と費用」であり、これこそが会計処理の知識の基盤になるものだと個人的には考えています。
これまで「資産と費用」について数多くの論点をご紹介してきましたが、まだいくつか抜けていることもございました。
特に大きなものとして「減損」という論点があります。
前述した東芝のケースでもこの「減損」についてが重要な問題点の一つになっています。
この連載がまだ続くようであれば、いずれこのような論点についてもお話いたしたいと思っています。
さて、次回からは今度は「負債」についてしばらくとりあげてまいりたいと思います。
「資産と費用」ほどではありませんが重要な論点が少なくありませんので、引き続きご愛読頂けますようよろしくお願いいたします。
今回はここでゲームセット!
今日も早く仕事を終えてナイターへ!!
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