どうも、野球大好き経理マンのノボルです！

プロ野球はセ・パ両リーグとも各チーム20試合前後を消化し、上位と下位がかなり固定化してきました。
セ・リーグはほぼ戦前の予想通り、広島が好調をキープしそれを巨人・阪神が追う展開となっています。
低迷するヤクルトは打撃不振、中日は投手陣が不調ですが、これら下位のチームがどこまで復調してくるかが優勝争いにも影響してきそうです。
一方のパ・リーグでは昨年のAクラス・Bクラスが全く逆になる波乱のペナントレースになっています。
特に昨年の日本一である日本ハムのチーム状態は深刻で、投打の大黒柱である大谷選手を怪我で欠いていることもありずっと最下位に沈んだままです。
とは言え現在下位の3チームはいずれも地力がありますので、今シーズンはかなりの混戦になるのではないかと予想します。
そんな訳でまだまだ序盤戦ですが、毎試合目を離さずに応援していきましょう！

今回も引き続き「減価償却」に関わるお話をしていきたいと思います。

「資産と費用（55）」の回から固定資産を修理・改造（改築）した場合の処理についてとりあげております。
前回は元の固定資産の耐用年数が延長される場合において、支出した金額を「資本的支出」と「収益的支出（修繕費）」に按分する処理について解説いたしました。
今回はその後決算において行われる減価償却処理のお話をいたします。
前回と同じ例で見てまいります。

【例】
平成29年4月1日、所有している建物の改修工事が完了し、工事代金1億800万円（消費税込み）を普通預金より振り込んだ。
この改修工事により、建物の耐用年数は5年延長されることとなった。
なお、当該建物は平成19年4月1日より使用を開始している。
※建物の取得原価は6億円、耐用年数25年（償却率：0.040）、定額法で減価償却（間接法により記帳）している
※会計期間：4月1日～3月31日

【平成30年3月期減価償却】
減価償却費　19,250,000　／　減価償却累計額　19,250,000

まず前回見た通り「資本的支出」となる金額は「25,000,000円」でした。
そしてこの「資本的支出」の耐用年数は、元の建物のその時点での残存耐用年数と延長される耐用年数の合計となります。
具体的には、以下の通りです。

残存耐用年数　＝　25年（当初耐用年数）－　10年（経過年数）＝　15年
延長耐用年数　＝　5年
「資本的支出」の耐用年数　＝　15年　＋　5年　＝　20年

定額法の耐用年数20年における償却率は「0.050」ですので、「資本的支出」の分の減価償却費は以下のようになります。

25,000,000円　×　0.050　＝　1,250,000円

上記のように「資本的支出」については、新たに取得した固定資産と同じように減価償却の計算を行います。
では元の建物の分の減価償却はどのように行うのでしょうか？
結論から申し上げますと、「資本的支出」を行った時点での帳簿価額を新しい取得原価のように考えた上で、上記の「資本的支出」の耐用年数によって改めて減価償却の計算をします。
具体的には以下のようになります。

平成29年4月1日時点の減価償却累計額　＝　600,000,000円【取得原価】×　0.040【当初（耐用年数25年）の償却率】　×　10年【経過年数】＝　240,000,000円
平成29年4月1日時点の帳簿価額　＝　600,000,000円【取得原価】－　240,000,000円【減価償却累計額】＝　360,000,000円
元の建物分の減価償却費　＝　360,000,000円【資本的支出時の帳簿価額】×　0.050【資本的支出後（耐用年数20年）の償却率】＝　18,000,000円

以上により、平成30年3月期に計上する減価償却費は、

1,250,000円【資本的支出分】＋　18,000,000円【元の建物分】＝　19,250,000円

となります。
考え方としては「資本的支出」によって新しい取得原価・耐用年数・償却率の固定資産を取得した、と捉えると理解し易いかと思います。

さて足掛け一年以上に渡って減価償却のお話をしてまいりましたが、今回でいったん一区切りとさせて頂きます。
次回は「資産の部」の中でも、これまでとりあげてきました「流動資産」や「固定資産」には属さない「繰延資産」について解説いたしたいと思います。

今回はここでゲームセット！
今日も早く仕事を終えてナイターへ！！