資産と費用(51)
どうも、野球大好き経理マンのノボルです!
遅ればせながら、今回が今年初のコラムとなります。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さてプロ野球のキャンプインまで早くもあと2週間ほどとなりました。
昨年終わりからこれまでのシーズンオフですが、WBC日本代表の強化試合があったり大型のFA移籍も多かったりであまり退屈しませんでしたね。
それから個人的にはダルビッシュ投手が多くの実力派若手選手たちと行った合同自主トレ、通称「ダルビッシュ塾」にも注目していました。
参加した選手の中には大谷選手をはじめとしてWBC日本代表の選手も何人かいましたので、早速その成果を世界の強豪相手に発揮してもらいたいですね!
今回も引き続き「減価償却」に関わるお話をしていきたいと思います。
前回は減価償却の記帳方法として「直接法」と「間接法」について解説いたしました。
その説明の際、固定資産の「除却」という言葉を何回か使用いたしました。
今回はその固定資産の「除却」についてお話いたします。
まず「除却」の定義ですが、以下のようになります。
「有形固定資産などを取り除き、帳簿から除外すること。
一般に捨てることを意味するが、実際には捨てずにおいて帳簿上でのみ除却処理することも会計では行われる。
償却済み資産の場合は理論的には損益は発生しないが、未償却残高がある資産の場合はその未償却額が除却損となる。(以下省略)」
(会計用語辞典(日経文庫))
上記の通り固定資産を「捨てること」あるいは「廃棄すること」を会計用語で「除却」と言います。
固定資産を捨ててしまうということは、当然その資産は貸借対照表上からも無くしてしまわなければなりません。
では次にその際の会計処理について具体例をあげて見てみましょう。
【例】償却済みの機械装置(取得原価:100万円)を除却し、廃棄業者に引き取ってもらった。
(1)「直接法」で記帳していた場合
固定資産除却損 1 / 機械装置 1
(2)「間接法」で記帳していた場合
減価償却累計額 999,999 / 機械装置 1,000,000
固定資産除却損 1 /
上記のように、仕訳としてはまず「除却」した資産の貸借対照表上に残っていた金額を貸方に持ってきて、帳簿上の金額をゼロにします。
この時、償却済みの資産であっても機械装置のような有形固定資産であれば貸借対照表には「備忘価額」である「1円」が残っています。
ですので「直接法」の場合上記(1)のような仕訳になるのですが、前回解説したように「間接法」では取得原価がそのまま帳簿上には記載されています。
よって「間接法」の場合、(2)の仕訳のように貸方には取得原価である「100万円」が来ることになります。
そして借方ですが「間接法」の場合はまず「減価償却累計額」を持ってきます。
「減価償却累計額」とは前回お話しした通り、有形固定資産のそれまで計上してきた「減価償却費」を全て累計したもので、貸借対照表上には資産の控除項目として表示されます。
資産の控除項目、つまり資産のマイナスですので計上する際の仕訳では貸方側に登場します。
「除却」においては資産を無くすのと同時にこの「減価償却累計額」も消さなければなりませんので、計上した時の反対側である借方に仕訳することで消去を行います。
さらに「直接法」と「間接法」に共通して借方に来るのが「固定資産除却損」です。
上記の例では償却済みの有形固定資産ということで、帳簿上に残っている資産の価額は「直接法」でも「間接法」でも共に「1円」です。
(「間接法」では取得原価から「減価償却累計額」を差し引いた金額が実質的な帳簿上の資産の価額となります)
そしてその「1円」を「固定資産除却損」として借方に仕訳します。
「固定資産除却損」はその名称からも分かるように費用の科目です。
ですので上記の「除却」の仕訳では、「機械装置」という資産の価額を「固定資産除却損」という費用に振替えている、ということになります。
長くなり過ぎて忘れてしまいがちですが、まさに「資産と費用」という現在のシリーズのテーマに当てはまる会計処理の一つであると言えます。
さて最初にご紹介した「除却」の定義の中に「実際には捨てずにおいて帳簿上でのみ除却処理することも会計では行われる」という記載がありました。
このようにまだ廃棄していない段階でも「除却」とすることがあるのですが、実はその場合の会計処理方法は今回の解説とは少し異なってきます。
次回はそちらについてのお話をしてまいりたいと思います。
今回はここでゲームセット!
今日も早く仕事を終えて自主トレだ!!
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