どうも、野球大好き経理マンのノボルです！

またしばらく前のお話になってしまいますが、イチロー選手がついに大リーグでの通算3,000安打を達成しました！！
もちろんこの記録は物凄いのですが、最近のイチロー選手のパフォーマンスを見ているとこれでもまだ通過点に過ぎないように感じてしまいます。
このまま順調にヒットを重ねていけば今シーズン中には通算安打歴代24位に、来年には20位以内にも入ってきそうです。
個人的には歴代トップ10に名を連ねてもらいたいと思っていますが、イチロー選手であればそれも簡単に達成してしまいそうで空恐ろしい位です（笑）
記録としては一区切りとなりましたが、まだまだイチロー選手の活躍からは目が離せませんね！

今回も引き続き「減価償却」についての基本的なお話をしていきたいと思います。

前々回から「定率法」の償却方法について詳しく解説しております。
前回は「250％定率法」と「200％定率法」で耐用年数の後半に行う特別な計算方法についてお話いたしました。
今回は「旧定率法」における耐用年数経過後の処理についてとりあげます。

「旧定率法」では耐用年数まで減価償却を行った場合、「残存価額」である「取得価額の10％」が未償却残高として残ります。
しかし実際には「取得価額の95％」の金額まで減価償却を行うこととなっていました。
つまり貸借対照表に残る未償却残高が「取得価額の5％」になるまで減価償却を行っていました。
ですので最終的には定められた耐用年数より少し長い期間がかかることになります。
なおこの減価償却を行う「取得価額の95％」のことを「償却可能限度額」といいます。

具体例をあげて実際の処理を見てみましょう。

【例】取得価額：100万円、耐用年数：5年、旧定率法（償却率：0.369）
⇒このケースでの「償却可能限度額」は、1,000,000円×95％＝950,000円
⇒つまり「償却可能限度額」まで減価償却した場合の残存簿価は、1,000,000円−950,000円＝50,000円

（1年目）1,000,000円　×　0.369　＝　369,000円（未償却残高：631,000円）
（2年目）　631,000円　×　0.369　＝　232,839円（未償却残高：398,161円）
（3年目）　398,161円　×　0.369　＝　146,922円（未償却残高：251,239円）
（4年目）　251,239円　×　0.369　＝　 92,708円（未償却残高：158,531円）
（5年目）　158,531円　×　0.369　＝　 58,498円（未償却残高：100,033円）

上記のように耐用年数である5年間減価償却をした結果、「取得価額の10％」となる10万円の近似値が未償却残高として残ります。
（「旧定率法」では償却率の桁数とその計算式の性質上、端数が出てしまうケースがあります）
しかしその後「取得価額の95％」まで減価償却するため、6年目以降次のように計算をします。

（6年目）　100,033円　×　0.369　＝　 36,913円
償却可能限度額まで減価償却した残存簿価：50,000円　＜　100,033円　−　36,913円　＝　63,120円
⇒　減価償却費：36,913円、未償却残高：63,120円

（7年目）　 63,120円　×　0.369　＝　 23,292円
償却可能限度額まで減価償却した残存簿価：50,000円　＞　 63,120円　−　23,292円　＝　39,828円
⇒　減価償却費：63,120円−50,000円＝13,120円、未償却残高＝残存簿価：50,000円

上記の通り未償却残高が「取得価額の5％」に達するまでは耐用年数の期間と同じようにしばらく計算を続けます。
そして未償却残高が「取得価額の5％」を下回る計算結果となる年がやってきたら、前年までの未償却残高と「取得価額の5％」との差額を減価償却費として計上し、貸借対照表には残存簿価である「取得価額の5％」が残るようにします。

このようにして「旧定率法」ではまずは「取得価額の95％」である「償却可能限度額」まで減価償却を行います。
しかしそれでもまだ貸借対照表上「取得価額の5％」が残ってしまい、「250％定率法」や「200％定率法」の「残存簿価1円」とは異なる表示になったままです。
そこでこの「取得価額の5％」について、さらに別の計算方法によって「残存簿価1円」まで処理することになります。
次回はその計算方法についての解説をしてまいります。

今回はここでゲームセット！
今日も早く仕事を終えてナイターへ！！