経理界のホームラン王?! ノボルの経理スコアブック
資産と費用(23)
どうも、野球大好き経理マンのノボルです!
12月に入り、プロ野球はストーブリーグ真っ只中ですね。
今年は大物選手のFA移籍は少なそうですが、広島の前田健太投手がついにメジャー挑戦となりそうです。
近年、ダルビッシュ投手や田中投手など同じくポスティングでのメジャー移籍が続きましたが、セ・リーグの投手のポスティング移籍としては2006年の阪神・井川投手以来のことのようです。
またも日本プロ野球界からエース級の投手が抜けてしまうこと自体は寂しくもありますが、前田投手にはアメリカで田中投手たちにも負けない大活躍を見せてくれることを期待しましょう!
今回も前回に引き続き「費用性資産」の一形態である「棚卸資産」についてお話いたします。
今回は前回お話しました「半製品」「副産物」「作業屑」それぞれの経理処理について解説します。
前回の最後に少し触れました通り、この3つの似通った「費用性資産」の中でも「半製品」だけが他の2つとは異なる処理を行います。
と言っても「半製品」の処理が特殊と言う訳ではなく、むしろ「半製品」についてはこれまですでに解説してきた処理とほぼ同じです。
「半製品」は前回お話ししたように、製造過程で出来るものではあるものの、完成品と同じように販売することができるものですので、結局製造する会社からすればほとんど「製品」と同じものであると考えられます。
ですので、経理処理についても「製品」の処理方法に準じて行うことになります。
すなわち、この連載の「資産と費用(13)」から「資産と費用(19)」まで全7回にわたって解説してきたように、「製造原価報告書」を作成して製造原価を計算し、最終的に損益計算書上で売上原価を算定するという処理を行います。
なお「製造原価報告書」や損益計算書を実際に作成する際は、「製品」と「半製品」の原価計算について区別することなく一緒に表示することとなります。
これに対して「副産物」「作業屑」の経理処理は少し趣きが異なります。
まずこれら「副産物」「作業屑」の処理方法については、さらに大きく2つに分類して行うことになります。
と言うのも、前回「副産物」と「作業屑」には「外部に販売することが出来る」という共通点があるとお話しましたが、実は販売することなく会社の内部で使用したり消費したりすることがあります。
このことを一般に「自家消費」と言います。
前回あげた例で言えば、豆腐の「副産物」として出来る「おから」を社員が自宅や社員食堂などで食べるために配ったり、宝飾品の加工の際に出てきた金やプラチナなどの「作業屑」を手当の代わりに社員に渡したりすることなどです。
この「自家消費」の場合、「副産物」や「作業屑」を経理処理する際に使う金額(評価額)は、「それを外部から買った場合、いくらになるのか」を基礎として算定します。
経理用語としては「見積購入価額」と呼び、その金額を「仕掛品」勘定から振替えるという処理を行います。
副産物 XXX / 仕掛品 XXX
作業屑 XXX / 仕掛品 XXX
「副産物」も「作業屑」もあくまで製造過程から出てくるものですので、同じく製造過程にあって原価計算の過程にもある「仕掛品」を利用する形をとります。
厳密に言えば「製品」や「半製品」と同じようにきちんと原価計算すべきなのでしょうが、実際にそれを行うとなると非常に煩雑な処理となってしまうため、重要性の観点からこのような簡便な処理が採用されています。
なお、例えば「おから」をそのままではなく料理してから社員に配ったり、貴金属の「作業屑」をアクセサリーに加工して配付する場合などは、その料理や加工にかかるであろう費用である「見積加工費」を差し引いた金額が評価額となります。
以上、「自家消費」の場合の「副産物」「作業屑」の評価額についてまとめますと、
加工をしない場合 = 見積購入価額
加工をする場合 = 見積購入価額 − 見積加工費
というようになります。
次回は「副産物」「作業屑」を外部に販売した場合の処理について解説いたします。
今回はここでゲームセット!
今日も早く仕事を終えて自主トレだ!!
12月に入り、プロ野球はストーブリーグ真っ只中ですね。
今年は大物選手のFA移籍は少なそうですが、広島の前田健太投手がついにメジャー挑戦となりそうです。
近年、ダルビッシュ投手や田中投手など同じくポスティングでのメジャー移籍が続きましたが、セ・リーグの投手のポスティング移籍としては2006年の阪神・井川投手以来のことのようです。
またも日本プロ野球界からエース級の投手が抜けてしまうこと自体は寂しくもありますが、前田投手にはアメリカで田中投手たちにも負けない大活躍を見せてくれることを期待しましょう!
今回も前回に引き続き「費用性資産」の一形態である「棚卸資産」についてお話いたします。
今回は前回お話しました「半製品」「副産物」「作業屑」それぞれの経理処理について解説します。
前回の最後に少し触れました通り、この3つの似通った「費用性資産」の中でも「半製品」だけが他の2つとは異なる処理を行います。
と言っても「半製品」の処理が特殊と言う訳ではなく、むしろ「半製品」についてはこれまですでに解説してきた処理とほぼ同じです。
「半製品」は前回お話ししたように、製造過程で出来るものではあるものの、完成品と同じように販売することができるものですので、結局製造する会社からすればほとんど「製品」と同じものであると考えられます。
ですので、経理処理についても「製品」の処理方法に準じて行うことになります。
すなわち、この連載の「資産と費用(13)」から「資産と費用(19)」まで全7回にわたって解説してきたように、「製造原価報告書」を作成して製造原価を計算し、最終的に損益計算書上で売上原価を算定するという処理を行います。
なお「製造原価報告書」や損益計算書を実際に作成する際は、「製品」と「半製品」の原価計算について区別することなく一緒に表示することとなります。
これに対して「副産物」「作業屑」の経理処理は少し趣きが異なります。
まずこれら「副産物」「作業屑」の処理方法については、さらに大きく2つに分類して行うことになります。
と言うのも、前回「副産物」と「作業屑」には「外部に販売することが出来る」という共通点があるとお話しましたが、実は販売することなく会社の内部で使用したり消費したりすることがあります。
このことを一般に「自家消費」と言います。
前回あげた例で言えば、豆腐の「副産物」として出来る「おから」を社員が自宅や社員食堂などで食べるために配ったり、宝飾品の加工の際に出てきた金やプラチナなどの「作業屑」を手当の代わりに社員に渡したりすることなどです。
この「自家消費」の場合、「副産物」や「作業屑」を経理処理する際に使う金額(評価額)は、「それを外部から買った場合、いくらになるのか」を基礎として算定します。
経理用語としては「見積購入価額」と呼び、その金額を「仕掛品」勘定から振替えるという処理を行います。
副産物 XXX / 仕掛品 XXX
作業屑 XXX / 仕掛品 XXX
「副産物」も「作業屑」もあくまで製造過程から出てくるものですので、同じく製造過程にあって原価計算の過程にもある「仕掛品」を利用する形をとります。
厳密に言えば「製品」や「半製品」と同じようにきちんと原価計算すべきなのでしょうが、実際にそれを行うとなると非常に煩雑な処理となってしまうため、重要性の観点からこのような簡便な処理が採用されています。
なお、例えば「おから」をそのままではなく料理してから社員に配ったり、貴金属の「作業屑」をアクセサリーに加工して配付する場合などは、その料理や加工にかかるであろう費用である「見積加工費」を差し引いた金額が評価額となります。
以上、「自家消費」の場合の「副産物」「作業屑」の評価額についてまとめますと、
加工をしない場合 = 見積購入価額
加工をする場合 = 見積購入価額 − 見積加工費
というようになります。
次回は「副産物」「作業屑」を外部に販売した場合の処理について解説いたします。
今回はここでゲームセット!
今日も早く仕事を終えて自主トレだ!!
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※本コラムに掲載されている情報は、掲載した時点での情報です。
弊社は掲載された内容に関し、如何なる保証もするものではありません。
また、記載されている事項は変更される場合がありますので、予め御承知おき下さい。
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