経理界のホームラン王?! ノボルの経理スコアブック
資産と費用(18)
どうも、野球大好き経理マンのノボルです!
少し時間が経ってしまいましたが、福岡ソフトバンクホークスが見事パ・リーグ連覇を果たしました!!
パ・リーグ史上最速の優勝決定ということで、本当に今年のソフトバンクは強かったです。
そんな優勝決定のシーンの中で特に印象的だったのが内川聖一選手の涙です。
内川選手は今シーズン、工藤新監督からキャプテンと4番を任されましたが、打率が3割をきってしまうなど本来の打撃成績が残せず苦しいシーズンとなりました。
しかし内川選手がキャプテン・4番という重責を一身に背負うことで、柳田選手や松田選手など他の選手たちがのびのびとプレーすることが出来て、それが今シーズンのソフトバンクのとんでもない強さの大きな要因になったのではないでしょうか。
成績的にはトリプルスリーの柳田選手がMVPかもしれませんが、チームの強さを根底から支えたという意味では内川選手が最高殊勲選手だと思います!
今回も前回に引き続き「費用性資産」の例として「製品」をとりあげます。
「資産と費用(14)」の回から「製造原価報告書」について見てきていますが、今回は「当期総製造費用」の後に登場してきた「仕掛品」の解説から始めたいと思います。
「仕掛品」という言葉を辞書で調べてみますと、以下のように記載されています。
「製造工程にあってまだ商品として完成していないもの」(広辞苑 第六版)
簿記の言葉としては上記文中の「商品」は「製品」と読み替えるのが正しいのですが、要するに「まだ製造途中の製品」、つまり「作りかけの製品」のことを「仕掛品」といいます。
そこでもう一度「製造原価報告書」の最後の部分を見てみましょう。
当期総製造費用 XXXXX
期首仕掛品棚卸高 XXXX
合 計 XXXXX
期末仕掛品棚卸高 XXXX
当期製品製造原価 XXXXX
ここで「期首仕掛品棚卸高」とは「前期末の時点で作りかけだった製品にかけたコスト」のことを示しており、前期の貸借対照表の流動資産に表示されている「仕掛品」の金額をそのままここに持ってきます。
というのも、前期の「仕掛品」は通常であれば当期中に製造が進んで「製品」として完成しているはずなので、そのコストは当期に認識するべきものとなり、「当期総製造費用」にプラスするのです。
そして「期末仕掛品棚卸高」とは「当期末の時点で作りかけの製品にかけたコスト」を示しており、この金額が当期の貸借対照表の流動資産に表示される「仕掛品」の金額となります。
この当期の「仕掛品」は翌期以降に「製品」として完成される予定のものですので、そのコストは翌期以降に認識するべきものとなります。
よって、前述の「当期総製造費用」と「期首仕掛品棚卸高」の合計からこの「期末仕掛品棚卸高」をマイナスすることで、「当期中に完成した製品にかけられたコスト」である「当期製品製造原価」が求められるのです。
これを「商品」の売上原価算定の仕訳と同じように仕訳すると、以下のようになります。
期首仕掛品棚卸高 ○○○ / 仕掛品 ○○○
当期製品製造原価 ○○○ / 期首仕掛品棚卸高 ○○○
当期製品製造原価 △△△ / 当期総製造費用 △△△
期末仕掛品棚卸高 ××× / 当期製品製造原価 ×××
仕掛品 ××× / 期末仕掛品棚卸高 ×××
最後に「製造原価報告書」についてまとめますと、
・当期中に「製品」の製造にかけたコストをその性質ごとに「材料費」「労務費」「経費」の3種類に分けてそれぞれ集計
・上記3種類のコストを合計して、当期中に「製品」の製造にかけたコストの合計(完成したものも作りかけのものも全部ひっくるめたもの)である「当期総製造費用」を算出
・上記「当期総製造費用」に、前期末の時点で作りかけだった「製品」にかけたコスト(当期中に完成した「製品」のコストの一部になる)である「期首仕掛品棚卸高」をプラスする
・上記の合計から当期末の時点で作りかけの「製品」にかけたコスト(当期中には完成しない「製品」のコストなので当期から除外する)である「期末仕掛品棚卸高」をマイナスする
・結果、当期中に完成した「製品」にかけた分の純粋なコストである「当期製品製造原価」が求められる
という感じですが、このような文字だけの説明ではなかなか理解が難しいかもしれません。
日商簿記検定2級の工業簿記のテキストなどには図解が掲載されていたりもしますので、是非そのような書籍をお手にとって確認してみて下さい。
今回はここでゲームセット!
今日も早く仕事を終えてナイターへ!!
少し時間が経ってしまいましたが、福岡ソフトバンクホークスが見事パ・リーグ連覇を果たしました!!
パ・リーグ史上最速の優勝決定ということで、本当に今年のソフトバンクは強かったです。
そんな優勝決定のシーンの中で特に印象的だったのが内川聖一選手の涙です。
内川選手は今シーズン、工藤新監督からキャプテンと4番を任されましたが、打率が3割をきってしまうなど本来の打撃成績が残せず苦しいシーズンとなりました。
しかし内川選手がキャプテン・4番という重責を一身に背負うことで、柳田選手や松田選手など他の選手たちがのびのびとプレーすることが出来て、それが今シーズンのソフトバンクのとんでもない強さの大きな要因になったのではないでしょうか。
成績的にはトリプルスリーの柳田選手がMVPかもしれませんが、チームの強さを根底から支えたという意味では内川選手が最高殊勲選手だと思います!
今回も前回に引き続き「費用性資産」の例として「製品」をとりあげます。
「資産と費用(14)」の回から「製造原価報告書」について見てきていますが、今回は「当期総製造費用」の後に登場してきた「仕掛品」の解説から始めたいと思います。
「仕掛品」という言葉を辞書で調べてみますと、以下のように記載されています。
「製造工程にあってまだ商品として完成していないもの」(広辞苑 第六版)
簿記の言葉としては上記文中の「商品」は「製品」と読み替えるのが正しいのですが、要するに「まだ製造途中の製品」、つまり「作りかけの製品」のことを「仕掛品」といいます。
そこでもう一度「製造原価報告書」の最後の部分を見てみましょう。
当期総製造費用 XXXXX
期首仕掛品棚卸高 XXXX
合 計 XXXXX
期末仕掛品棚卸高 XXXX
当期製品製造原価 XXXXX
ここで「期首仕掛品棚卸高」とは「前期末の時点で作りかけだった製品にかけたコスト」のことを示しており、前期の貸借対照表の流動資産に表示されている「仕掛品」の金額をそのままここに持ってきます。
というのも、前期の「仕掛品」は通常であれば当期中に製造が進んで「製品」として完成しているはずなので、そのコストは当期に認識するべきものとなり、「当期総製造費用」にプラスするのです。
そして「期末仕掛品棚卸高」とは「当期末の時点で作りかけの製品にかけたコスト」を示しており、この金額が当期の貸借対照表の流動資産に表示される「仕掛品」の金額となります。
この当期の「仕掛品」は翌期以降に「製品」として完成される予定のものですので、そのコストは翌期以降に認識するべきものとなります。
よって、前述の「当期総製造費用」と「期首仕掛品棚卸高」の合計からこの「期末仕掛品棚卸高」をマイナスすることで、「当期中に完成した製品にかけられたコスト」である「当期製品製造原価」が求められるのです。
これを「商品」の売上原価算定の仕訳と同じように仕訳すると、以下のようになります。
期首仕掛品棚卸高 ○○○ / 仕掛品 ○○○
当期製品製造原価 ○○○ / 期首仕掛品棚卸高 ○○○
当期製品製造原価 △△△ / 当期総製造費用 △△△
期末仕掛品棚卸高 ××× / 当期製品製造原価 ×××
仕掛品 ××× / 期末仕掛品棚卸高 ×××
最後に「製造原価報告書」についてまとめますと、
・当期中に「製品」の製造にかけたコストをその性質ごとに「材料費」「労務費」「経費」の3種類に分けてそれぞれ集計
・上記3種類のコストを合計して、当期中に「製品」の製造にかけたコストの合計(完成したものも作りかけのものも全部ひっくるめたもの)である「当期総製造費用」を算出
・上記「当期総製造費用」に、前期末の時点で作りかけだった「製品」にかけたコスト(当期中に完成した「製品」のコストの一部になる)である「期首仕掛品棚卸高」をプラスする
・上記の合計から当期末の時点で作りかけの「製品」にかけたコスト(当期中には完成しない「製品」のコストなので当期から除外する)である「期末仕掛品棚卸高」をマイナスする
・結果、当期中に完成した「製品」にかけた分の純粋なコストである「当期製品製造原価」が求められる
という感じですが、このような文字だけの説明ではなかなか理解が難しいかもしれません。
日商簿記検定2級の工業簿記のテキストなどには図解が掲載されていたりもしますので、是非そのような書籍をお手にとって確認してみて下さい。
今回はここでゲームセット!
今日も早く仕事を終えてナイターへ!!
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※本コラムに掲載されている情報は、掲載した時点での情報です。
弊社は掲載された内容に関し、如何なる保証もするものではありません。
また、記載されている事項は変更される場合がありますので、予め御承知おき下さい。
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