資産と費用(12)
どうも、野球大好き経理マンのノボルです!
少し前の話題になりますが、メジャーリーグ挑戦中だった藤川球児投手が日本球界に復帰しましたね。
しかしその復帰先が独立リーグである四国アイランドリーグplusの高知ファイティングドッグスということで、驚かれた方も多かったのではないでしょうか。
出身地である高知に帰り「地元の子どもたちに夢を与えたい」という想いがあったということで、今年広島に復帰した黒田投手に続いて感動的な国内復帰になったと思います。
ちなみに藤川投手はいわゆる「松坂世代」なのですが、同じくメジャーから帰ってきた松坂投手はまだ苦しんでいるようです。
松坂投手にも早くもう一度活躍する姿を見せてもらいたいです!
今回も前回に引き続き「費用性資産」の例として「繰越商品」をとりあげます。
日商簿記2級で作成する損益計算書の一番上、売上総利益までの部分は以下のようになっています。
Ⅰ 売上高 XXX
Ⅱ 売上原価
1.期首商品棚卸高 XXX
2.当期商品仕入高 XXX
合 計 XXX
3.期末商品棚卸高 XXX XXX
売上総利益 XXX
上記の通り「期首商品棚卸高」「当期商品仕入高」「期末商品棚卸高」は全て売上原価の内訳項目になります。
売上原価はもちろん費用ですから、その内訳である「期首商品棚卸高」「期末商品棚卸高」も当然費用ということです。
では売上原価を算定する仕訳はどうなるでしょう。
前々回に「し・くり・くり・し」は本来の売上原価算定の仕訳ではないとお話しました。
実際の売上原価算定では「期首商品棚卸高」「当期商品仕入高」「期末商品棚卸高」の科目を使用して、以下のように仕訳します。
期首商品棚卸高 ○○○ / 商品 ○○○
売上原価 ○○○ / 期首商品棚卸高 ○○○
売上原価 △△△ / 当期商品仕入高 △△△
期末商品棚卸高 ××× / 売上原価 ×××
商品 ××× / 期末商品棚卸高 ×××
結果、財務諸表に表示されるのは、貸借対照表に「商品」が×××円、損益計算書に「売上原価」が(○○○+△△△−×××)円となります。
「期首商品棚卸高」「当期商品仕入高」「期末商品棚卸高」は全てこの売上原価算定の決算整理仕訳で相殺されてしまいます。
ですので期中にも仕訳する「当期商品仕入高」は別として、「期首商品棚卸高」と「期末商品棚卸高」は決算に際してだけ登場し消えていくちょっと儚い科目です。
おそらく日商簿記3級などではこのような決算特有の科目が出てくると解説が複雑になってしまうので、単純化した「し・くり・くり・し」で理解することにしているのだと思います。
先程の仕訳の「商品」は以前お話しした通り「繰越商品」を貸借対照表に表示する際の科目で資産ですが、費用である「期首商品棚卸高」「期末商品棚卸高」との関係性の深さもご理解頂けたかと思います。
前期期末の在庫である「商品」○○○円が費用である「期首商品棚卸高」に振替えられて最終的に「売上原価」となり、当期期末の在庫である「期末商品棚卸高」×××円は資産である「商品」に振替えられ翌期に繰り越されます。
このように「商品」すなわち「繰越商品」は費用と行き来する典型的な「費用性資産」のひとつであると言えます。
今回はここでゲームセット!
今日も早く仕事を終えてナイターへ!!
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