どうも、野球大好き経理マンのノボルです！

ついに日本シリーズに進むチームが決定しましたね。
今年は阪神とソフトバンクの対決となりましたが、クライマック スシリーズを負けなしで勝ち進んできた阪神の強さは印象的でし た。
特にクライマックスシリーズMVPに輝いた呉昇桓投手をはじめとする外国人選手たちの活躍は素晴らしかったです。
レギュラーシーズンでも外国人選手4人全員がタイトルを獲得していますし、これだけの選手を擁してどうして優勝出来なかった のか不思議に感じる位の戦いっぷりでした。

いずれにしても今週末から始まる日本シリーズ、大いに楽しんでいきましょう！！

今回も前回に引き続き「福利厚生費」についてお話いたします。

【ケース３】
J株式会社では社員（10名）の昼食代の一部及び残業時の夜食代を会社で負担している。
平成26年10月22日、前月一ヶ月分の仕出し弁当代を弁当業者に現金で支払った。
内訳は以下の通りである。
昼食用弁当代：108,000円（内、会社負担は37,800円）
残業夜食用弁当代：5,400円

【会計処理】
福利厚生費　35,000　／　現金　113,400
仮払消費税　 2,800　／
立替金　　　70,200　／
福利厚生費　 5,000　／
仮払消費税　　 400　／

【解説】
今回は社員の食事代で「福利厚生費」になるケースです。
まず大前提として、社員の食事代を会社が負担すると基本的に社員へ給与を支給したのと同じとされます。

「会議費」や「交際費」でお話したような打ち合わせや接待など 業務に関わる場合は別ですが、通常の朝昼晩の三食は業務とは直 接関係のない社員の個人的な生活の一部と考えられるためです。

このように給与と判断される場合、それは所得税の対象となりますので、社員の給与から控除される所得税の金額が大きくなって しまうこともあります。

しかし一定の条件を満たした場合、会社が社員へ食事代を支給しても所得税が非課税となります。

それが当てはまるのが今回のケースです。
まず社員の昼食代を会社が負担する場合ですが、非課税とするには以下のような条件があります。

（１）社員本人が食事代の半分以上を負担している
（２）会社の負担金額が一ヶ月当たり3,500円以下（消費税抜き ）となっている

上記2つの条件を共に満たした場合、給与ではなく所得税非課税となります。
そしてその金額は一般的に「福利厚生費」として処理されます。
これはやはり社員の幸福のための支出であるためです。

今回のケースでは、社員一人当たりに換算（一ヶ月合計、消費税 抜き）しますと、10,000円（社員負担：6,500円、会社負担： 3,500円）となり、条件を満たしているので会社負担分は「福利 厚生費」で処理できます。

また社員本人の負担分はここでは「立替金」して、次回の給与支給時に控除することになります。

そして残業した際の夜食代については、全額を会社が負担しても給与としなくても良いこととされています。

この場合も同じく「福利厚生費」での処理となります。
ただし、今回のケースとは異なり夜食代を現金で直接社員に渡した場合は、1食当たり300円（消費税抜き）を超えてしまいますと会社が支給する金額の全額が給与として課税されてしまいます。

昼食代も残業夜食代も今回のケースのように会社から業者に代金 を支払い、社員に対しては食事の現物を支給するというのが所得税非課税となる前提条件です。

社員に現金を支給した場合は基本的に給与とされてしまうので注意しましょう。（1食当たり300円（消費税抜き）以下の夜食代の 現金支給を除く）

また今回のケースでは外部の弁当業者に依頼していますが、社員食堂で食事を支給している会社の場合は材料代などの直接経費が対象となります。

食事代の補助は社員に対する典型的な「福利厚生」の一つと言え ますが、これらの条件を勘案せずに行ってしまいますとかえって 社員の税負担を増やす結果にもなりかねませんので、会社で新しく食事代補助の制度を導入する際などは気を付けて下さい。

今回はここでゲームセット！
今日も早く仕事を終えてナイターへ！！