旅費交通費(5)
どうも、野球大好き経理マンのノボルです!
プロ野球のストーブリーグもFA移籍については一段落しましたね。
今年もやはり巨人が大型補強を行い注目を集めましたが、ソフトバンクも外国人選手を中心に負けず劣らずの大補強を進めているようです。
より条件の良い球団へ移籍することは選手の当然の権利ですので一ファンとしてはとやかく言うことではないのでしょうが、一部の球団に戦力が偏り過ぎるのはちょっとやりきれないですよね...
今回も前回に引き続き「旅費交通費」についてお話いたします。
【ケース4】
X月10日からX月20日までAさんはアメリカの支社へ海外出張した。
後日、Aさんに対しこの出張に係る以下の経費を精算した。
(Aさんの銀行口座へ普通預金より振り込んだ)
・国際航空運賃(往復)... 150,000円
・海外旅行保険料 ... 5,000円
・現地でのホテル宿泊代 ... 800ドル
・現地でのタクシー代 ... 100ドル
・現地での会食代 ... 300ドル
・自宅から成田空港までの電車賃 ... 3,000円
・成田空港旅客サービス施設使用料 ... 2,040円
・手土産代(日本国内で購入) ... 20,000円
・日当 ... 100,000円
※1ドル=100円として計算する
【会計処理】
旅費交通費 150,000 / 普通預金 400,040
保険料 5,000 /
旅費交通費 80,000 /
旅費交通費 10,000 /
交際費 30,000 /
旅費交通費 2,858 /
仮払消費税 142 /
旅費交通費 1,943 /
仮払消費税 97 /
交際費 19,048 /
仮払消費税 952 /
旅費交通費 100,000 /
【解説】
海外出張でも前回お話しした国内出張と同じく、かかった交通費や宿泊費は基本的に「旅費交通費」となります。
しかし会社によっては普段の営業活動による交通費などと区別するため、「海外渡航費」などの科目を使用することもあります。
こちらの会計処理を見て頂くとわかる通り、消費税がかかっていたりかかっていなかったりしますが、とりあえず今回は消費税以外の論点についてお話していきたいと思います。
まず勘定科目についてです。
前回のお話しと同じ点といたしまして手土産を持参していますが、海外へのものであっても、また自分の会社の支社へのものであっても「交際費」に該当しますのでご注意下さい。
また、海外で会食した場合も国内と同じ基準で「交際費」に該当するかを判断しましょう。
その他、海外へ行く際には旅行保険に加入することが多いですが、その費用については「保険料」や「支払保険料」として
「旅費交通費」とは別の勘定科目を使用することが一般的です。
ただし、会社によっては「旅費交通費」としてその他の渡航費と勘定科目を統一しているケースもあります。
次に日当についてですが、国内出張と同様に「海外出張旅費規程」を社内で整備しておくことが必要となります。
特に海外の場合、国内出張と比較してどうしても出費が多くなるため、税務調査などでも厳しく見られる所になります。
繰り返しになりますが、しっかりとした規定の作成とその遵守の徹底を心掛けて下さい。
そして為替レートについてです。
ご存知の通り為替レートは日々変動しておりますので、精算に使用するレートについても規定の中で定める必要があります。
一例としては、
・出国当日の為替レートを用いる
・帰国当日の為替レートを用いる
・社員が実際に換金したレートを用いる
・社内統一レートを定めてそれを用いる
などが考えられますが、いずれにせよルールを定めておきませんと、妥当な会計処理が出来なくなってしまいますので、やはり規定の整備と運用を徹底しましょう。
次回はこのケースでの消費税処理についてお話していきます。
今回はここでゲームセット!
今日も早く仕事を終えて自主トレだ!!
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