ドキュメント税務調査(8)
こんにちは、税理士のチョモランマです。
早いもので今年も残り1ヶ月となり、クリスマス・イルミネーションやクリスマス・ソングの季節となりました。
読者の皆様も何かと気忙しかと思います。
先月、簿記検定試験を受験された方はお疲れ様でした。
ちょっと聞いただけなので違っていたら恐縮ですが、なにか日商3級の問題量が半端なく多くて、難易度も相当程度高いものであった様です。
素朴な疑問ですが、簿記3級は入口ですからそこで難しくする(努力が報われない)のが果たして賢明でしょうか?、そこで興味を無くされるより、より興味を持ってもらい、2級以上の学習をしてもらう方がよいのでは?、と私なりに感じてしまいます。
さて、S様(個人事業⇒法人成り)の調査に関するエピソードの続きです(その日は真夏の暑い日でしたが、季節はすっかり変わりました)。
午前中は、業界の動向や業務の流れ等のヒアリングです。
調査官はS様の売上が個人事業としては突出した金額と伸びである事、そしてその割には利益(所得)が少ない事に付いて知りたい様子でした。
S様はありのままに事実を述べ、業種の性質上、利益(所得)が左程残らない構造になってる事を説明し、その点については、調査官は納得されている様子でした(勿論、他の調査事例でも、S様の業界・業種の特性について検討はしてきているでしょう)。
その間、私はといえば、二人のやり取りをただ黙って訊いているだけでしたが、突然、S調査官が私に向かって、「それにしても先生、このボリュームの内容を、よくこの金額で引き受けられましたね」と言ってきましたが、「そうですね」と苦笑いするしかありません。
これについては、若干説明が必要でしょう。所得税の決算書には、税理士に幾ら払ったのかを記載する欄があり、そこを見てのコメントです(そんな作業の後の、2年目の報酬が未払いである事を知って、更に驚いていましたが...)。
午前中はそんなやり取りで過ぎていきました。昼休みは1時間、調査官は勝手に出掛けて行きました。
S様と私のお昼はカレーショップです。S様は売上の請求金が予定通り入ってこない事(資金繰り)に大変頭を悩ませていましたから、調査官のヒアリングで思い出したくない事柄をほじくり返された様子で、「そんなに儲かる商売じゃないんですけどね」とぼやいていました。
昔、某会計事務所に勤めていた時の所長のセリフです。
「大事なのは、①仕事を取ってくる事、②取ってきた仕事が出来る事、③やった仕事についてカネを取る事」
正に、S様と、そして私に当てはまりそうです。
調査は午後の部に入りますが、続きは次回に...
前回の書き忘れ川柳「マイナンバー、なんまいだー(お経)と聞き違え」⇒日経新聞に出ていました
さて、今週の山の天気は...。
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