ドキュメント税務調査(5)
こんにちは、税理士のチョモランマです。
さて、前回の続きです。
今回の調査は、予定通り2日間で終了しました。
税理士は基本的に、社長の味方ですから調査の時には頑張らないといけません。
指摘事項は、幾つかありましたが、修正申告まではいかずに済みました(追徴税なし)。前にもお話ししましたが、比較的若い調査官が1人で来て書類を見ていった訳ですが、これは私の率直な印象なのですが、何か外回りの研修に来ている様な雰囲気でした。
そう言えば、昨年の別会社の別件の調査では、比較的ではなく本当に若い調査官と、見るからにベテランの調査官との組み合わせもありました。
その時は、小型のコピー機を持参してきて、若い調査官が資料を懸命にコピーしたり、ソフトな感じで質問したりするのを、ベテラン調査官が横で見ていて「あれはコピーしたのか」「これは聴いたのか」といった具合で監督している感じがしたものです。最近は余り聞かなくなった気がしますが、OJTといったところでしょうか。
会計事務所には税務署の職員名簿があるもので、所属部門等見る事ができます(一般の皆様は余り目にする機会はないでしょう)。それを見ると、税務署の職員は意外と少ないものだと感じます(税務署には人が沢山いる様に見えますが、実は書類受付や案内だけしているパート・アルバイトも多いのです)。その意外と少ない人員で調査に回り、効率を上げなければいけない訳ですから、仕事は大変でしょう。
最近は、コンビニでも新書を置いているところがありますが(因みに、私はその手の新書・文庫をよく買う方です)、先日買った新書(国税OBが書いた本です)に、「税務署の調査官は追徴税をどれだけ稼ぐかで仕事が評価される、税務署員には実質的には「ノルマ」があり、国税庁は認めていないが、税務の世界ではそれは暗黙の了解となっている」旨の記述がありましたが、真偽の程はわかりません。
また、ある地方の出来事として「調査官が税務調査で追徴税を取ったように書類を偽造して、追徴税は自分で納付していたという事件」が紹介されていましたが、奇妙な出来事という感想にしかなりません。
皆様の中で、「宮澤賢治」の名前を知らない方はいないでしょう。
最近、用事で地元の税務署に行った時に、「租税資料館」広告のポスターが貼ってあったのを目にしたのですが、所蔵の書籍に「宮澤賢治」作の「税務署長の冒険」なる本があるそうです。読書の秋だからという訳ではなく、税務署長はどこへ冒険に行ったのか、知りたい気もします。
このお話は以上。
さて、今週の山の天気は...。
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