「中小企業と資金繰り(3)」
こんにちは、税理士のチョモランマです。
(前回の続き)
熱くなるとブレーキが効かない社長の続きを、もう少しお付き合い下さい。
K社の融資のてん末ですが、政策金融公庫の方は「門前払い」で、信金2社からは「時期尚早」という事で決着しました。
社長は、実に仕事熱心で、バイタリティ溢れる方なのですが(現状に満足しないという点も含め)、商工会の融資担当の方や、
私(税理士)達、専門家のアドヴァイスよりも、出入りの不動産業者の耳障りのいいコメントに、どうも傾いてしまう所があり(今回は2回目)、今後も心配な部分ではあります。
私は、教室でのレクチャーでは、2期連続で最終利益がマイナス(赤字)だと金融機関の印象は非常に悪くなるので注意しなければいけない、
追加で担保を要求されたりとか、借入の金利を高めにされるとか、所謂テキストどおりに話していますが、実際の中小企業の多くは、まず赤字ありき(赤字が続いている)が現実の姿かもしれません。
以前、勤務税理士だった頃に、かなりの規模の会社の担当もしていたので、税効果会計や退職給付会計等を取り込んだ申告書も作成していましたが、今ではすっかり無縁の物となっています(忘れてはいないと思いますが...)。
ともあれ、中小企業の経営者の方とお話していて、皆様、金融機関への返済については何よりも気にされているのに気付かされます。
会計処理をする上で、借入金の返済計画表が必要なので見せて下さい、と言ったところ、おもむろに上着のポケットから小さく畳んだ返済計画表の紙(しわだらけの紙です)を見せられた経験があります。
それだけ、皆様、今月の返済がいくら済んで、後の残高がいくらなのか、常に気にされているという事でしょう。
次回、「借入ができるか否かは、決算書に表れた数字で判断される」という話をさせて頂く予定です。
このお話は以上。
さて、今週の山の天気は...。
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