「雑費」に含まれる費用とは?
今回は、「雑費」に関するお話です。
一般に「雑費」は、他に適当な勘定科目がない場合やその企業にとって少額な取引、年間を通してごくまれな取引など、つまり重要性が乏しいものについて使用するのが一般的です。
そこで、主に中小企業で「雑費」とするものには、
○モップや玄関マット等のレンタル代
○床クリーニング等の清掃代
○NHK受信料
○有線放送利用料
○貸し金庫使用料
○手形取立料
○残高証明書発行料
○FB(ファーム・バンキング)やEB(エレクトロニック・バンキング)の利用料
○振込料
○社会保険協会や社会保険事務組合などの年会費等
があります。
ただし、それぞれが少額またはまれな取引であっても、これらの総額が高額になる場合は、これらのうち性質が同様なものを抽出し一つにまとめ、可能な限り別な科目で処理するのが望ましいでしょう。
なお、「雑費」以外の科目で処理する際には、たとえばhttps://www.jusnet.co.jp/kusuri/020/1205.php、
○モップや玄関マット等のレンタル料は「賃借料」や「衛生費」
○清掃代は「衛生費」
○NHK受信料は「通信費」や「福利厚生費」
○有線放送利用料は「通信費」、ただし店内用で客寄せ等が目的なら「販売促進費」
○貸し金庫使用料は「支払手数料」や「保管料」、「賃借料」
★手形取立料、残高証明書発行料、FB・EB利用料は「支払手数料」、
○振込料は「支払手数料」や「振込手数料」
○社会保険協会などの年会費は「諸会費」等が考えられます。
さらに、★については、「銀行手数料」等の科目を用いるケースもあるようです。
また、決算書上の表示科目は、必ずしも帳簿上の処理科目と同じである必要はなく、会社の特性や金額的重要性、実質的観点に着目し、むしろ帳簿上の科目をいくつかまとめて示すこともあります。
この点もご留意ください。
○NHK受信料(年額:14,910円)を現金で支払いました。
(借方)雑 費 14,910円
/(貸方)現 金 14,910円
○モップのレンタル代(2週間分:1,890円)を普通預金より支払いました。
(借方)雑 費 1,890円
/(貸方)普通預金 1,890円
出典:研修出版 経理WOMAN
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