リスティング広告は、前払金!
欲しい物や知りたいことがあれば、今やインターネットで検索し、ネット上で簡単に情報を得られることから、企業でもホームページによる情報提供が集客に欠かせません。
そこで、できるだけ多くの人にアクセスしてもらうため、ネット検索で自社のサイトを上位にヒットさせることが重要となり、SEM(検索エンジンから自社サイトへのアクセスを増やすマーケティング手法)に注目が集まっています。
今回は、SEMの一つであるリスティングサービスを取り上げてみます。
ネット上でキーワードを検索し、ヒットしたサイトが上位にあれば、そのサイトへのアクセス率も高くなると期待できるため、 企業では自社サイトが上位にヒットするようさまざまな対策を講じています。
その一つに有料リスティングサービス(登録したキーワードに応じ、「スポンサーサイト」等と題して自社サイトを広告表示するサービス)があります。
このサービスでは、広告主が、利用者のクリック数に応じて生じる課金、(広告をクリックするごとに「1クリック○円」として生じる負担金)を支払うのが一般的で、通常、所定額を事前に支払い、課金が生じた都度、その支払額から消化されます。
リスティングサービスは通常、広告宣伝の一つであり、課金が後払いであれば、発生の都度「広告宣伝費」とします。
しかし、所定額を前払いした場合、支払額がただちに課金として消化されるわけではないため、決算では、未消化分を「前払金」とする必要があります。
そこで、経理処理としては、支払時に「前払金」とし、期末(または毎月末)に消化分を「広告宣伝費」に振り替えるか、あるいは簡便的に、支払時に「広告宣伝費」とし、期末に未消化分を「前払金」に振り替えます。
いずれにしろ、企業では課金の発生、消化状況の確認も大切といえます。
○インターネット検索に関する有料リスティングサービス契約を締結し、前払金として500,000円を小切手で支払いました。
(借方)前 払 金 500,000円
/(貸方)当座預金 500,000円
○月末となり、上記サービスの課金状況を確認したところ、 発生済みの課金が380,000円
(借方)広告宣伝費 380,000円
/(貸方)前 払 金 380,000円
出典:研修出版 経理WOMAN
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