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ヨシオの目指せ!税理士!

「良い税理士」ってどんな税理士?

お疲れ様です。ヨシオです。

税理士試験本番までちょうど残り2ヵ月となりました。
今週末から受験票が郵送されるとのことですので、来週の今頃には試験会場も判明していることでしょう。

ところで少し前に当コラムで今年の税理士試験の日程が「平成31年」に統一されていると言いましたが、国税庁のウェブ上ではいつの間にか「令和元年(度)」に修正されていました。
ですので、おそらく本試験当日の会場には「令和元年度(第69回)税理士試験会場」と掲示されていそうです。
すでに夏を迎えたような陽気になっていますが、令和初の合格を目指して頑張って勉強していきましょう!

さて前回は、21世紀になったばかりの2001年(平成13年)に出版された書籍「新版・税理士ビックバン 税理士事務所 生き残り100の新戦術」をご紹介しました。
その前には、同じく2001年に出版された書籍「税理士・春香の事件簿」を取り上げました。
個人的な話にはなってしまいますが、これらの書籍が出版された当時ヨシオはまだ学生で税理士を目指すことも考えていなかったため、その頃の会計業界がどのような感じだったのかほとんど知りませんでした。
今回この2冊の書籍を読んで当時のことをさらに知りたいと思い、同時期に出版された書籍をまた数冊手に入れました。
という訳で、今回も20年ほど前に出版されていた書籍のご紹介をしたいと思います。

今回取り上げるのは「良い税理士・ダメな税理士・ムダな税理士 2000年版」(エール出版社)というちょっと刺激的なタイトルの書籍です。
「2000年版」とありますが、実際に発行されたのは1999年10月ということで、現在(2019年)からちょうど20年前に出版されています。
編者は「税理士・会計士問題研究会」となっていますが、現在ネットで検索をしてもこの書籍の編者としてしか出てこないので詳細は不明です。
ちなみに本書巻末の「編者紹介」には以下のように書かれています。

「30・40歳代の若手税理士・公認会計士を中心としたメンバーが、職業会計人を取り巻くさまざまな問題を提起し、議論する任意の研究会。
閉鎖的な職業会計人業界に内在する問題点を、一般の人向けに、中立的な立場で、かつ、わかりやすく書籍や論文で伝えることを任務としているグループである。
個人で会計事務所を開業している者、大手監査法人に勤務している者、(中略)など、メンバーの仕事はさまざまであるが、一人一人が税理士・会計士業界をよくしたいという熱意をもっている。(以下省略)」

一応当時の若手税理士・公認会計士による研究会ということのようですが、本文中にも個人名は一切出てこないので、本当に税理士や会計士の方が執筆されているのかについては定かではありません。
ただこの書籍は最初1995年に出版された後、1997年・1998年と続けて改訂版が出され、さらにこの「2000年版」の出版となっているので、それなりに売れていたものと思われます(そしておそらくこの「2000年版」が最後となったようです)。

さて本書の内容ですが、以下5つの章(プラス追篇)で構成されています。

1章 税理士・会計士を語る覆面座談会
2章 税理士というお仕事を知っていますか
3章 経営者に聞く こんなダメ税理士は退場だ!
4章 税理士にこんなムダな仕事を頼んでいいの
5章 良い税理士の見つけ方と上手なつきあい方
(追篇 良い公認会計士・ダメな公認会計士・ムダな公認会計士)

1章の覆面座談会では、5名の税理士・会計士の方々がそれぞれ感じられている業界の問題点について語り合っています。
「2000年版」では最初の1995年発行の書籍に掲載されていた覆面座談会を再掲して、それまでの5年間でその頃の問題がどうなっているのかについて振り返られています。
全体的にかなり辛口な内容ですが少し挙げてみますと、「記帳代行はつまらない」「営業が下手な人が多い」「(税理士は)お年寄りばかり」「クライアントの社長は税理士が訪問してこないことが不満」等々です。
この座談会の中で議論されている内容は、もちろん全てではありませんが、少なからず現在の税理士業界にも当てはまっているように感じました。

2章は「税理士の仕事がきちんと一般に知られていない」という内容なのですが、これについては20年後の現在においてもほぼ全く解決していない問題であると思います。
税理士という仕事はいわゆる「縁の下の力持ち」ですので、もしかするとメジャーな職業になる日は永遠にやって来ないのかもしれませんね...

本書の後半となる3章~5章については経営者に向けた内容で、良い税理士・あまり良くない税理士の見分け方や税理士との付き合い方など、こちらもストレートな表現で色々と述べられています。
基本的には経営者向けということで書かれてはいますが、税理士の立場からすると「経営者から見て自分はダメな税理士になっていないだろうか」と反面教師にしたり、あるいは「このような税理士を目指していくべきだ」ということなどを読み取ることができます。
そして最後の追篇では、ページ数は少ないのですが同じように公認会計士に対していくつかの提言がなされています。

今回は書籍「良い税理士・ダメな税理士・ムダな税理士 2000年版」をご紹介しました。
誰が執筆しているのか不明で若干あやしい(?)書籍ですが、ある意味当時の世相をあらわしている本のかもしれません。
実際、現在においてはコンプライアンスや道義的な面で問題のありそうな記述もあったりしたため、あまり詳しく内容に触れることができなかったというのが正直なところです。
そんな本書の中でヨシオが最も印象的だったのは、1章の冒頭部分にあった以下の記述でした。

「久しぶりに読み返してみると、税理士や会計士は、個人的にも、その業界も相変わらずの状況であることがわかって、愕然とした。なんら進歩していないのだ。」

これは本書の出版された1999年の時点でその5年前の座談会を読み返した執筆者の感想です。
前述したようにそれからさらに20年後の現在においても、この業界はまだまだ変わっていない部分が少なくありません。
本書を執筆された当時の若手税理士・公認会計士の方々も、現在では業界の中心的な立場にいらっしゃるものと思われます。
そんな「税理士・会計士問題研究会」の方々がこの20年間の業界の歩み、そして現在の有り様をどう感じられていらっしゃるのか、また書籍などで発表していただきたいなというのが読了後のヨシオの率直な感想でした。

という訳で、今回はここまで。
次回もお楽しみに~

掲載日:


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