今の職場、働きやすいですか?
お疲れ様です。ヨシオです。
いよいよ来週末、平成30年度(第68回)税理士試験の合格発表ですね。
そう言えば今さらですが、今回が「平成最後の合格発表」ということになります。
ですので、晴れて今年5科目合格となる皆さんは「平成最後の試験合格者」ということで、これはかなり貴重なことかもしれません。
またそれでなくとも、近年税理士試験の受験者数及び合格者数は減少傾向にありますので、税理士試験に合格したということ自体の価値も今後ますます大きくなってくると思います。
そんな訳で今回5科目合格の見込みのある皆さん、来週金曜日を楽しみに待ちましょう!
このコラムをお読みいただいている税理士試験受験生の方の中には、現在会計事務所にお勤めの方も少なくないと思います。
また、科目合格などを機に、会計事務所への就職・転職を考えている方もいらっしゃるでしょう。
では皆さん、会計事務所で働くということにどのようなイメージをお持ちでしょうか。
昨今「働き方改革」という言葉が注目されていますが、そのような視点から、会計事務所は若干ネガティブな印象を抱かれる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、会計事務所で今働いているあるいはこれから働きたいと考えている皆さんも、やはり少しでも働きやすい環境で仕事ができることを望まれていると思います。
という訳で今回は、書籍「日本一働きやすい会計事務所」をご紹介いたします。
本書の著者である税理士の芦田敏之さんは、現在ご自身が2012年に設立された「税理士法人ネイチャー国際資産税」の代表を務められています。
ですが、本書の中でその「税理士法人ネイチャー国際資産税」こそ「日本一働きやすい会計事務所」である、と主張されているという訳ではありません。
表紙にある題名の上を見てみると「目標」と書かれているように、著者は「日本一働きやすい会計事務所」を目指して独立されてから日夜「働きやすい会社」をいかに実現するかを考え、改善を繰り返してきたそうです。
本書では著者が「税理士法人ネイチャー国際資産税」を「働きやすい会社」とするための考え方や様々な取り組みについて具体的に述べられています。
まず著者は「働きやすい会社」には以下3つの大きな視点が必要だと述べられています。
・職場環境や福利厚生
・業務内容
・報酬
現在多くの企業で進められている「働き方改革」では特に「職場環境」を良くすること(長時間労働の是正など)が中心となっていますが、それだけでは十分ではないというのが著者の考えであると思われます。
また就職・転職の際にはどうしても「報酬」や「福利厚生」に目が向いてしまいますが、「業務内容」も「働きやすさ」を考える上でとても重要であるという考え方にはヨシオも共感しました。
さて、この「日本一働きやすい会計事務所」ですが、全6章で構成されています。
第1章では、著者の生い立ちから税理士を目指した動機、そして税理士としてのキャリアとこれまでビジネスを通じて学ばれてきたことについて書かれています。
第2章は、その第1章の内容を踏まえて、「税理士法人ネイチャー国際資産税」の理念である「Treat as a family」と「Make people happy」という2つのキーワードを軸に「働きやすい会社」を実現するための著者の基本的な考え方が述べられています。
続く第3章から第5章では、上記3つの大きな視点について「税理士法人ネイチャー国際資産税」で行われている具体的な取り組みが紹介されています。
そして最後となる第6章でも「税理士法人ネイチャー国際資産税」におけるいくつかの施策を紹介しつつ、本書のまとめとされています。
ヨシオが特にいいなと思った取り組みは、主業務を80%にして残りの20%は自分のやってみたい他の業務に割り当てることができるという「20%ルール」です。
普通このような施策が行われる場合、その20%は新しい企画を産み出すために使われることが多いそうですが、こちらでは自分が経験していない既存の業務にチャレンジできるという点が珍しいなと感じました。
例えば事務方の人が営業をやってみたり、その逆であったりなどです。
そして、仮にその20%の他業務が自分の適性に合っていれば、その後のキャリアチェンジにつなげられますし、そうでなくても主業務では得ることの難しいスキルや人間関係を構築できるということがメリットだということです。
ヨシオはこの他にも普段はそれぞれ異なる業務を担当している人たちが相手の業務内容や苦労を共有することができるので、お互いをより尊重しあえるようになるというような効果もあるのではないかと思いました。
今回は書籍「日本一働きやすい会計事務所」をご紹介いたしました。
今回ご紹介できませんでしたが、主に第3章でとりあげられている「税理士法人ネイチャー国際資産税」の様々な福利厚生制度についてもかなり興味深い内容となっています。
他社では見られないような少し変わった制度や「自分の会社にもあったらいいな」と思えるような制度、そして失敗してやめてしまったものも含めて数々紹介されています。
また、今回ヨシオは働く側の視点から本書を読みましたが、独立開業を考えられている方にとっては将来経営者として事務所を運営していく際の参考にもなるような書籍であるとも思います。
ご興味を持たれた方は是非お読みになってみてはいかがでしょうか。
という訳で、今回はここまで。
次回もお楽しみに~
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