税理士試験の勉強法について(41)
お疲れ様です。ヨシオです。
現在TBS系列で「監獄のお姫さま」というドラマが放映されていますが、ご覧になっている方はいらっしゃいますでしょうか。このドラマに菅野美穂さん演じる「勝田千夏」という登場人物がいるのですが、会計士と税理士の資格を持っているという設定になっています。
劇中では刑務所で受刑者であるこのキャラクターが刑務官の確定申告を代行するシーンもあったようです。
なかなかこのようなテレビドラマで露出することのない税理士の仕事ですが、少しでも広く知って頂ける機会があることは税理士を目指すヨシオにとっても嬉しいものです。
税理士の認知度や人気が高まって志のある若者たちがもっと多く税理士になってくれると良いですよね。
という訳で、今回は「税理士試験の勉強法について(41)」です。
『税理士試験突破法 第3版』(TAC出版)の内容をベースに、ヨシオがこれまで培ってきた勉強法などについてお話しております。
今回は第8章と第9章の間にあるコラムについてとりあげたいと思います。
今回のコラムのタイトルは「最後まであきらめない」です。
前回見た第8章「直前期の勉強法」の第5節「直前二週間の勉強法」にも「最後まで気を抜かない」ということが書かれていましたが、少しニュアンスが異なります。
勉強が順調な場合は「最後まで気を抜かない」ことに注意しなければなりませんが、その逆であれば「最後まであきらめない」ことが重要であるということです。
このコラムではある受験生のケースが紹介されています。
その受験生はずっと成績が悪く答練の点数も散々でしたが、本試験直前1ヶ月にこれ以上出来ない程勉強した結果「簿記論」に合格、5年後には見事5科目合格したそうです。
税理士試験の勉強は毎回約1年間続く訳ですが、たとえ開始から10ヶ月余りの学習が上手くいかなくても最後の1ヶ月で十分キャッチアップ出来る、ということが言いたいのでしょう。
ヨシオもこのコラムで述べられていることが間違っているとは思いません。
あきらめてしまったらそこで合格の可能性は完全にゼロになりますが、あきらめない限りチャンスはありますし、少しでも勉強を積み重ねられればその分確実に合格には近付きます。
ただ前述の合格された受験生の方は、成績は良くなかったのかもしれませんが勉強自体は最初からずっとしっかりやられていたと思われます。
このコラムの中でもこの方は「いつも最前列に座りよく質問しました」と書かれており、多くの受験生たちより熱心に勉強に取り組まれていたようです。
そのような人だからこそ、残り1ヶ月のラストスパートが有効だったのだろうとヨシオは考えます。
「最後まであきらめない」という言葉を勘違いして、真面目に勉強してこなくても最後だけ頑張れば合格出来ると考える受験生もいるかもしれませんが、それは絶対にないと思います。
もしかすると人並みはずれた天才であれば可能なのかもしれませんが、ほぼ全ての受験生にとってはコツコツ地道に学習を積み重ねていかなければ勝負の土俵にも上がれないでしょう。
ただ、同じように知識をインプットしていたとしても答練などでアウトプットすることには人によって得手不得手があるため、どうしても成績には個人差が出てきてしまいます。
ですので答練の点数が悪い人の中にはそもそも勉強不足である受験生の他に、勉強は足りているがまだ上手く答案が書けていないだけという受験生もいます。
はっきり言ってしまえば、勉強量に問題のない後者の受験生には十分チャンスがあると思いますが、前者の答練の時点で勉強が足りていない受験生はもう無理かもしれません。
確かにあきらめない限り、可能性はわずかでも残ります。
しかしラスト1ヶ月、それまでしっかり勉強をしてきた受験生たちでさえ「最後まで気を抜かない」のです。
スポーツなどでは奇跡の大逆転が起こることもありますが、それは勝っていた側に気の緩みや油断があってこそはじめて起こり得ます。
もちろん税理士試験でも最後の最後で油断から失敗して不合格になる受験生は一定数いるでしょう。
ですが合格レベルにある受験生のほとんどは最後まで必死に頑張ります。
「ウサギとカメ」の寓話で例えるのであれば、合格する受験生にはこの物語の通り「着実に進んだカメ」と物語とは違って「最後まで休まず走ったウサギ」しかいません。
「ウサギ」であっても「カメ」であっても最初から最後まで気を抜かずあきらめない受験生だけが合格出来る、それが税理士試験だと思っています。
という訳で、今回はここまで。
次回もお楽しみに~
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