税理士試験の勉強法について(37)
お疲れ様です。ヨシオです。
10月に入り気候も少しずつ秋めいてきましたね。
今年の夏は天気のすぐれない地域も多く猛暑という程ではありませんでしたが、やはり10月にもなると空気が随分爽やかになったように感じます。
そして私たち税理士試験受験生にとっては勉強するのにまさにうってつけの季節となりました。
今年も残り3ヶ月、そして来年の試験までは10ヶ月、ここからまだまだ長丁場となりますが、勉強しやすいこの時期にしっかり基礎を固めていきましょう!
という訳で、今回は「税理士試験の勉強法について(37)」です。
『税理士試験突破法 第3版』(TAC出版)の内容をベースに、ヨシオがこれまで培ってきた勉強法などについてお話しております。
今回も前回に引き続き第8章「直前期の勉強法」の記述についてとりあげます。
前回の第1節に続き、第2節のタイトルは「答練の受け方と復習の仕方」となっています。
今回はこの第2節について見てまいりたいと思います。
冒頭、答練は「本試験で合格点を取るための解答術」を練習するものである、ということが述べられています。
そしてその解答術のポイントとして、以下の2つがあげられています。
(1)時間配分を守ること
(2)難問・奇問は捨てて、基本問題を確実に取ること
(2)については本書でも繰り返し述べられておりますし、この連載でもしつこいほどお話してきました。
これが税理士試験に合格する最大のポイントだと個人的には思っていますが、実際に身に付けるためには本試験レベルの問題をたくさん目にする必要があり、そのためには答練がとても役に立ちます。
たださらに答練の役割が大きいと感じているのが(1)の時間配分の練習という点です。
税理士試験は「簿記論」と「国税徴収法」以外の9科目において、出題は理論問題と計算問題に分かれています。(なお、「簿記論」は計算問題のみ、「国税徴収法」は理論問題のみ)
そしてそれぞれの配点は、多くの場合50点:50点ないし40点:60点などとなっていますが、科目によって微妙に理想的な時間配分が異なってきます。
本書の中でも具体的に科目ごとの一般的な時間配分が紹介されています。
例えば「法人税法」では理論50分・計算70分となる所、「相続税法」では理論60分・計算60分とされています。
この時間配分の違いについては配点の影響もありますが、それぞれの科目の問題の特徴による影響も小さくありません。
試験本番で一番間違いを犯してしまいがちなのが、この時間配分の誤りです。
特に最も恐ろしいのは問題が難しくて解けないことではなく、実は順調に解答が書けてしまっている時だったりします。
と言いますのも、たいていの受験生はまず理論問題から取り掛かるのですが、ここで解答の文章を書き過ぎてしまって時間を使い過ぎてしまうことがあるからです。
もし理論問題が難問である場合、到底完璧な解答は出来ませんので部分点狙いになり、それ程多くの文章を書くことにはなりません。
しかし正解がはっきり見えている問題ですと、書きたいポイントがどんどん頭に浮かんできてしまうため、解答の文章もかなり長くなってきてしまいます。
人並みはずれて書くことが速い人であればたくさん書いても時間内に収まるのかもしれませんが、普通の受験生であれば解答用紙いっぱいに書いた結果計算問題を解く時間がなくなってしまう、という悲劇が起こってしまいます。
このような場合、解答を書き始める前に残り時間から逆算して書く量を調整しておかなければなりません。
そしてこの時間配分の練習ができるのは、前回お話した過去問と今回のテーマである答練だけです。
また答練の場合、専門学校の教室で他の受験生と一緒に本番さながらの形式で受けることも出来ますので、本試験に向けたとても良い訓練になります。
さらにこの第2節では答練の復習の方法などについても記述されています。
答練は一回ただ受ければ良いというものではなく復習こそが非常に重要となりますので、復習方法について是非本書を読んで参考になさってみて下さい。
という訳で、今回はここまで。
次回もお楽しみに~
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