税理士試験の勉強法について(17)
お疲れ様です。ヨシオです。
先週末、ついに今年の税理士試験の合格発表がありました!
今年受験された皆さん、結果はいかがだったでしょうか?
それぞれ悲喜こもごもかと思いますが、試験全体としては今年は科目合格・官報合格ともに大幅に昨年を下回りました。
受験者数自体も減少していましたが、今年は合格率も直近5年間では最低になってしまったようです。
少し寂しい数字ではありますが、私たち受験生一人ひとりにとってはまずは自分の結果が第一です。
結果が良かった方もそうでなかった方も、気持ちを切り替えて来年も頑張りましょう!!
という訳で、今回は「税理士試験の勉強法について(17)」です。
『税理士試験突破法 第3版』(TAC出版)の内容をベースに、ヨシオがこれまで培ってきた勉強法などについてお話しております。
今回も引き続き第4章「科目選択と科目別の勉強法」の記述についてとりあげます。
前回は科目選択について、「実務で役に立つか」と「科目のボリューム」という2つの観点があることをご紹介いたしました。
では実際に受験科目を選択する場合、どちらを優先させるべきなのでしょうか?
本書では「実務重視の選択」と「ボリューム重視の選択」の2つの考え方がある、と述べられています。
まず「実務重視の選択」の場合、前回ご紹介した使用頻度の高い科目(税法)の上位から選択することになります。
具体的には「①消費税法 ②法人税法 ③所得税法 ④相続税法」という順位でしたので、この中から3科目を選択するということです。
ですので端的に言うのであれば、いわゆる「国税四法」からのみ選択をする、といった感じです。
「税理士試験の勉強法について(14)」でもお話しいたしましたが、これら「国税四法」はそもそも重要度の高い税法ですので当然と言えば当然ですよね。
しかしこれらの科目の欠点は、その重要性に比例して勉強量もかなり多くなってしまうことです。
そして「ボリューム重視の選択」の場合は、前回お話ししたように「所得税法+事業税or住民税+酒税法」という組み合わせがおそらくベストです。
ただし「所得税」はともかく、それ以外の3つは実務でも使用頻度はかなり低いものばかりです。
ではどちらの選択が優れているかと言うと、それは最終的には受験生それぞれの判断である、と本書には書かれています。
ただ、実務に就いている人にはその実務で役に立つ科目を選択しましょう、と勧めているそうです。
また会計事務所に就職・転職するのであれば、やはり実務での使用頻度の高い「国税四法」の科目に合格している方が有利であるとも紹介されています。
これは確かに事実で、税理士法人などの募集要項を見てみると、応募条件に「税理士試験3科目以上合格(法人税法を含む)」などの記載があったりします。
応募条件ほどではなくても、採用の際してどの科目に合格しているかについては重要な判断材料の一つになっていると考えて間違いありません。
とは言っても、そもそも税理士試験は基本的には5科目に合格しなければどれだけ勉強していてもタダの人ですから、とにかく税理士の資格を得るという目的であれば「ボリューム重視」でも悪い訳ではありません。
そんな訳で結局誰にでも当てはまる唯一無二の正しい選択はない、というのが最終的な結論になります。
しかしそれでも留意すべき点はいくつかある、ということがこの節の最後に述べられています。
ひとつは「興味が持てる科目を選択すること」です。
これにはヨシオも完全に同意で、やはり勉強していて楽しいな、と思える科目は多少難易度が高くてもあまり苦にはならず、成績も伸び易いです。
そしてもうひとつが「ボリュームが少ない科目が必ずしも合格し易い科目ではない」ということです。
実は税理士試験の合格率は科目ごとにそれほど大きくは違いません。
今年の試験結果で言えば、最もボリュームのある「法人税法」の合格率が11.6%であるのに対して、最もボリュームの少ない「酒税法」でもわずか12.6%に過ぎません。
もちろん勉強量が少ないことは負担の軽減にはなりますが、決して合格への近道ではないということも意識して科目選択を行っていくことが重要です。
という訳で、今回はここまで。
次回もお楽しみに〜
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