わたしの駆出時代

経験は最良の教師

株式会社Ｍ
Ｋ・Ｒ

◎不動産業
◎社員数 ４名


周囲の人に恵まれたのは幸運

幸運だったのは、会社の社長、先輩に恵まれたことです。先輩が、私がくじけそうに
なると食事に連れて行ってくれたり、「あなたはよくやっているわよ！」と励まして
くれたことで、どれだけ救われたかわかりません。
彼女のお陰で今の自分があると言っても過言ではないくらいです。

また社長は不動産業を50年営み、不動産業界のために地道に尽力してきた方。
この社長のそばにいて、何事も一生懸命に頑張れば、自ずと結果がついてくるんだ、
ということをつくづく実感しました。

今77歳ですが、関係会社数社のさまざまな数字が完璧に頭に入っており、その頭脳の
キレの良さには驚くばかりです。今ではそんな社長に信頼されて、
すべてを任されていることにやりがいを感じています。

じつは昨年、社長は春の叙勲・褒章で旭日中綬賞を受賞したのです。一般市民には
なかなか縁がないものですが、身近で、しかも尊敬している社長が受章したことを
一緒に喜べたのは、素晴らしい経験でした。



経験は最良の教師

営業担当者は「売上高」の数字を上げてくれますが、経理は「販管費」をどれだけ
抑えることができるかが腕の見せどころ。売上が悪いときほど残高試算表を見ながら、
あとどれだけ経費を削減すれば利益が出るのかを考えるのは面白いものです。
経理とは、きちんと数字を把握しておかなければ、経営をも左右する重要なポジション
だと思います。

銀行に勤務しているときに、「正確・迅速・丁寧」という３原則を頭に叩き込まれ
ましたが、これは今でも大いに役立っています。
数字は一つ間違えると大変なことになります。
でも常にこの３原則に忠実であれば、必ずミスは防げると信じて取り組んでいます。

「経験は最良の教師である。だが授業料が高すぎる」というのが、当社の社長の口癖。

経験を積むのには時間という高い授業料を費やしますが、経験に勝る教師はいないのです。
時間はかかるかもしれませんが、私も現状に満足せず、さらに経理の知識を深められる
よう、自己啓発に努力を惜しまないつもりです。そして社長を目標に、これからも
向上心を持って、前向きに仕事をしていきたいですね。

出典：研修出版 経理WOMAN