現役実務家が教える!簿記と実務の「差」
現役実務家が教える!簿記と実務の「差」まとめ(1)
過去、数回に分けて、簿記の出題と実務上の処理に関して
説明してきました。
今回は、その総括を行います。
簿記を机上で学習し、試験に合格しただけでは、実務上即戦力として
活躍することは、極めて難しいといえます。
親切で、簿記理論が実務上どこに反映されるかを教える能力のある上司に
恵まれれば、簿記の知識が活かされ、
「砂漠に水」の例えのように、急速に実務力が向上します。
ただ、このように恵まれた環境に遭遇するのは極めて稀なことです。
何故なら、「経理」という職務上、担当なさっている方は、総じて寡黙で、
「自身の方針」に基づき会計処理を行っており、
一般に公正妥当と認められる複数の処理のうち、当社ではこの処理を
行っている、という説明をいちいちしないからです。
それでは、経理実務を行うのに、簿記の知識は必要ないのでしょうか。
答えは、「簿記の知識は必須」です。
簿記の出題は、特に日商簿記2級の商業までは、「企業会計原則」
という会計関係の規則に準拠して出題されます。
その「企業会計原則」の前文に「企業会計原則は、企業会計の実務の中に
慣習として発達したもののなかから、一般に公正妥当と認められたところ
を要約したもの」と、明記されております。
だから、簿記の試験に合格する、ということは、「一般に公正妥当と
認められた会計処理を理解している」ということになります。
実務とは、その「一般に公正妥当と認められた処理」のうち、その
企業では、どの処理を適用するかを選択することです。
例えば、ある企業で、節税のために、減価償却は総て「定率法」
を適用しているとします。
その企業の経理を担当し、簿記の学習を全くしなかったら、
減価償却の方法は「定率法」だけで、他に「定額法」や「生産高比例法」等
があることを一生知らないで過ごす可能性があります。
このコラムでは、実務の重要性を強調してきました。
(続く)
説明してきました。
今回は、その総括を行います。
簿記を机上で学習し、試験に合格しただけでは、実務上即戦力として
活躍することは、極めて難しいといえます。
親切で、簿記理論が実務上どこに反映されるかを教える能力のある上司に
恵まれれば、簿記の知識が活かされ、
「砂漠に水」の例えのように、急速に実務力が向上します。
ただ、このように恵まれた環境に遭遇するのは極めて稀なことです。
何故なら、「経理」という職務上、担当なさっている方は、総じて寡黙で、
「自身の方針」に基づき会計処理を行っており、
一般に公正妥当と認められる複数の処理のうち、当社ではこの処理を
行っている、という説明をいちいちしないからです。
それでは、経理実務を行うのに、簿記の知識は必要ないのでしょうか。
答えは、「簿記の知識は必須」です。
簿記の出題は、特に日商簿記2級の商業までは、「企業会計原則」
という会計関係の規則に準拠して出題されます。
その「企業会計原則」の前文に「企業会計原則は、企業会計の実務の中に
慣習として発達したもののなかから、一般に公正妥当と認められたところ
を要約したもの」と、明記されております。
だから、簿記の試験に合格する、ということは、「一般に公正妥当と
認められた会計処理を理解している」ということになります。
実務とは、その「一般に公正妥当と認められた処理」のうち、その
企業では、どの処理を適用するかを選択することです。
例えば、ある企業で、節税のために、減価償却は総て「定率法」
を適用しているとします。
その企業の経理を担当し、簿記の学習を全くしなかったら、
減価償却の方法は「定率法」だけで、他に「定額法」や「生産高比例法」等
があることを一生知らないで過ごす可能性があります。
このコラムでは、実務の重要性を強調してきました。
(続く)
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※本コラムに掲載されている情報は、掲載した時点での情報です。
弊社は掲載された内容に関し、如何なる保証もするものではありません。
また、記載されている事項は変更される場合がありますので、予め御承知おき下さい。
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