現役実務家が教える!簿記と実務の「差」
標準原価計算(4)
こんにちは!
本日が第4回目で最終回の標準原価計算です。
今回の予算差異については、どの部門の責任なのでしょうか?
【出題】
製品Aを量産するX社は、パーシャル・プランの標準原価計算を採用
している。
次の資料にもとづき、製造間接費の差異分析を行いなさい。
なお、差異分析では変動予算を用いて予算差異、能率差異、
操業度差異を計算すること。このとき、能率差異は変動費と固定費から
なるものとして計算しなさい。
【資料】
1.当月実際製造間接費 1,588,000(内訳変動費 628,000
固定費 960,000)
2.当月の実際直接作業時間は7,800時間であった。
3.当月生産データ
月初仕掛品 200個(進捗度50%)
当月完成品 2,400個
月末仕掛品 400個(進捗度50%)
4.製品Aの1個当たりの標準直接作業時間は3時間である。
5.年間製造間接費予算 19,200,000
(内訳:変動費 7,680,000
固定費 11,520,000)
6.年間の正常直接作業時間は96,000時間である。
(注)製造間接費は直接作業時間を基準として製品に
配賦されている。
【解答】
(3)予算差異
まず、直接製造部門は何時間稼働したのでしょうか?
7,800時間の稼働です。
製造間接費は変動費が1時間当たり80円です。
7,800時間×80円(変動費)+960,000(固定費)の範囲
に収めれば製造間接部門としては予算どおりです。
つまり、1,584,000以内の原価であればよかったのですが
1,588,000掛かりました。予算差異は、4,000と計算されます。
ここからが本題。
この予算差異¥4,000の責任はどこにあるのでしょうか?
変動費は比例費であるから、操業時間が短縮すればそれに
比例して、間接部門の製造原価も短縮すべきだ、ということは、可能です。
しかし、「純粋な」変動費というのは、
実務上極めて稀で、変動費に分類された原価でも、予定操業度の範囲内
であれば、多少なりとも逓減します。
そこで、操業時間が2.5%少なかったにも拘わらず、予算差異が、
約0.6%で済んだのは、製造間接部門としては健闘したと言えるでしょう。
そこで、この¥4,000の責任は、予算どおり売らなかった
営業部の責任とするべきでしょう。
本日が第4回目で最終回の標準原価計算です。
今回の予算差異については、どの部門の責任なのでしょうか?
【出題】
製品Aを量産するX社は、パーシャル・プランの標準原価計算を採用
している。
次の資料にもとづき、製造間接費の差異分析を行いなさい。
なお、差異分析では変動予算を用いて予算差異、能率差異、
操業度差異を計算すること。このとき、能率差異は変動費と固定費から
なるものとして計算しなさい。
【資料】
1.当月実際製造間接費 1,588,000(内訳変動費 628,000
固定費 960,000)
2.当月の実際直接作業時間は7,800時間であった。
3.当月生産データ
月初仕掛品 200個(進捗度50%)
当月完成品 2,400個
月末仕掛品 400個(進捗度50%)
4.製品Aの1個当たりの標準直接作業時間は3時間である。
5.年間製造間接費予算 19,200,000
(内訳:変動費 7,680,000
固定費 11,520,000)
6.年間の正常直接作業時間は96,000時間である。
(注)製造間接費は直接作業時間を基準として製品に
配賦されている。
【解答】
(3)予算差異
まず、直接製造部門は何時間稼働したのでしょうか?
7,800時間の稼働です。
製造間接費は変動費が1時間当たり80円です。
7,800時間×80円(変動費)+960,000(固定費)の範囲
に収めれば製造間接部門としては予算どおりです。
つまり、1,584,000以内の原価であればよかったのですが
1,588,000掛かりました。予算差異は、4,000と計算されます。
ここからが本題。
この予算差異¥4,000の責任はどこにあるのでしょうか?
変動費は比例費であるから、操業時間が短縮すればそれに
比例して、間接部門の製造原価も短縮すべきだ、ということは、可能です。
しかし、「純粋な」変動費というのは、
実務上極めて稀で、変動費に分類された原価でも、予定操業度の範囲内
であれば、多少なりとも逓減します。
そこで、操業時間が2.5%少なかったにも拘わらず、予算差異が、
約0.6%で済んだのは、製造間接部門としては健闘したと言えるでしょう。
そこで、この¥4,000の責任は、予算どおり売らなかった
営業部の責任とするべきでしょう。
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※本コラムに掲載されている情報は、掲載した時点での情報です。
弊社は掲載された内容に関し、如何なる保証もするものではありません。
また、記載されている事項は変更される場合がありますので、予め御承知おき下さい。
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