現役実務家が教える!簿記と実務の「差」
標準原価計算(1)
こんにちは!
今日から4回にわたり、標準原価計算についての経理実務
をお話します。
工業簿記の試験では、大事な論点ですが、実務ではどう扱うのでしょうか?
標準原価計算(1)
【出題】
製品Aを量産するX社は、パーシャル・プランの標準原価計算を採用している。
次の資料にもとづき、製造間接費の差異分析を行いなさい。
なお、差異分析では変動予算を用いて、予算差異、能率差異、
操業度差異を計算すること。
このとき、能率差異は変動費と固定費からなるものとして計算しなさい。
<資料>
1.当月実際製造間接費 1,588,000(内訳変動費 628,000
固定費 960,000)
2.当月の実際直接作業時間は7,800時間であった。
3.当月生産データ
月初仕掛品 200個(進捗度50%)
当月完成品 2,400個
月末仕掛品 400個(進捗度50%)
4.製品Aの1個当たりの標準直接作業時間は3時間である。
5.年間製造間接費予算 19,200,000
(内訳:変動費 7,680,000
固定費 11,520,000)
6.年間の正常直接作業時間は96,000時間である。
(注)製造間接費は直接作業時間を基準として製品に
標準配賦されている。
【解答の前に…】
実務上、標準原価計算を行うには理由があります。
理由もないのに、予算を立てて、差異を分析しても無駄で、
時間の浪費となります。
原点に立ち返り、「原価計算基準」に記載されている
「原価計算の目的」を見ましょう。
(三)経営管理者の各階層に対して、原価管理に必要な原価資料
を提供すること。
ここに、原価管理とは、原価の標準を設定してこれを指示し、
原価の実際発生額を計算記録し、これを標準と比較して、
その差異の原因を分析し、これに関する資料を経営管理者に報告し
原価能率を増進する措置を講ずることをいう。
つまり、工業簿記の出題は、上記の「経営管理者に報告」
で終わっており、その報告に対する対策は何も触れません。
実務上は、ここから先が重要です。
次回から、「3分法」のよる差異がどの部署からどのような原因で発生し、
標準的な対策はどのように講じるかを、解説します。
今日から4回にわたり、標準原価計算についての経理実務
をお話します。
工業簿記の試験では、大事な論点ですが、実務ではどう扱うのでしょうか?
標準原価計算(1)
【出題】
製品Aを量産するX社は、パーシャル・プランの標準原価計算を採用している。
次の資料にもとづき、製造間接費の差異分析を行いなさい。
なお、差異分析では変動予算を用いて、予算差異、能率差異、
操業度差異を計算すること。
このとき、能率差異は変動費と固定費からなるものとして計算しなさい。
<資料>
1.当月実際製造間接費 1,588,000(内訳変動費 628,000
固定費 960,000)
2.当月の実際直接作業時間は7,800時間であった。
3.当月生産データ
月初仕掛品 200個(進捗度50%)
当月完成品 2,400個
月末仕掛品 400個(進捗度50%)
4.製品Aの1個当たりの標準直接作業時間は3時間である。
5.年間製造間接費予算 19,200,000
(内訳:変動費 7,680,000
固定費 11,520,000)
6.年間の正常直接作業時間は96,000時間である。
(注)製造間接費は直接作業時間を基準として製品に
標準配賦されている。
【解答の前に…】
実務上、標準原価計算を行うには理由があります。
理由もないのに、予算を立てて、差異を分析しても無駄で、
時間の浪費となります。
原点に立ち返り、「原価計算基準」に記載されている
「原価計算の目的」を見ましょう。
(三)経営管理者の各階層に対して、原価管理に必要な原価資料
を提供すること。
ここに、原価管理とは、原価の標準を設定してこれを指示し、
原価の実際発生額を計算記録し、これを標準と比較して、
その差異の原因を分析し、これに関する資料を経営管理者に報告し
原価能率を増進する措置を講ずることをいう。
つまり、工業簿記の出題は、上記の「経営管理者に報告」
で終わっており、その報告に対する対策は何も触れません。
実務上は、ここから先が重要です。
次回から、「3分法」のよる差異がどの部署からどのような原因で発生し、
標準的な対策はどのように講じるかを、解説します。
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※本コラムに掲載されている情報は、掲載した時点での情報です。
弊社は掲載された内容に関し、如何なる保証もするものではありません。
また、記載されている事項は変更される場合がありますので、予め御承知おき下さい。
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