現役実務家が教える!簿記と実務の「差」
ファイナンス・リース1
簿記の学習と、実務上の差異について「簿記の過去問」を例に解説!
●出題
所有権移転外ファイナンス・リース取引について、以下の各問に答えなさい。
<問1>
X2年度(X2年4月1日〜X3年3月31日)に、借り手が支払うべき利息の金額は
いくらか。
<条件>
1.リース契約日は、X1年4月1日である。
2.リース期間は5年であるが、当該資産の経済的使用可能期間は6年である。
3.リース料は毎年1,200,000を毎期末に後払いする。
4.リース資産の現金購入見積額は5,700,000である。
5.リース資産の減価償却は定額法による。
6.当社の追加借入利子率は、年4%。利子率4%の場合の年金現価係数表は、
以下のとおりである。リース債務の計算にあたってはこの表を用いること。
1年:0.9615 2年:1.8861 3年:2.7751
4年:3.6299 5年:4.4518 6年:5.2421
●解答
174,240
6.の年金現価係数表より次の計算ができます。
5年間に支払う金額の現在価値 1,200,000×4.4518=5,342,160(契約時リース債務)
(この金額が、現金購入見積額¥5,700,000を下回っているので、この額をリース債務額
と測定)
4年間に支払う金額の現在価値 1,200,000×3.6299=4,355,880(1回支払完了時リー
ス債務残高)
3年間に支払う金額の現在価値 1,200,000×2.7751=3,330,120(2回支払完了時リー
ス債務残高)
2年間に支払う金額の現在価値 1,200,000×1.8861=2,263,320(3回支払完了時リー
ス債務残高)
1年間に支払う金額の現在価値 1,200,000×0.9615=1,153,800(4回支払完了時リー
ス債務残高)
題意から、第2回目の支払額(リース料)¥1,200,000によって、リース債務がいくら
減少したかを計算し、1,200,000からその金額を控除した金額が「支払うべき利息の金額」
となります。
そこで、「1回支払完了時リース債務残高」から「2回支払完了時リース債務残高」を引き算
すると、1,025,760となります。
この金額と¥1,200,000との差額が支払った利息額と計算されます。従って、その解は
¥174,240となります。
●実務と簿記出題の相違点(いわゆる「リース会計」について)
この出題は、「所有権移転外ファイナンス・リース取引について」、以下の各問に
答えなさい、とありますから、これが「ファイナンス・リース」であることは、前提と
されます。
ファイナンス・リースとオペレーティング・リースとの違いその他、リース会計に関して、
理論と実務上の差異等に関しては、次回と次次回で触れます。
●出題
所有権移転外ファイナンス・リース取引について、以下の各問に答えなさい。
<問1>
X2年度(X2年4月1日〜X3年3月31日)に、借り手が支払うべき利息の金額は
いくらか。
<条件>
1.リース契約日は、X1年4月1日である。
2.リース期間は5年であるが、当該資産の経済的使用可能期間は6年である。
3.リース料は毎年1,200,000を毎期末に後払いする。
4.リース資産の現金購入見積額は5,700,000である。
5.リース資産の減価償却は定額法による。
6.当社の追加借入利子率は、年4%。利子率4%の場合の年金現価係数表は、
以下のとおりである。リース債務の計算にあたってはこの表を用いること。
1年:0.9615 2年:1.8861 3年:2.7751
4年:3.6299 5年:4.4518 6年:5.2421
●解答
174,240
6.の年金現価係数表より次の計算ができます。
5年間に支払う金額の現在価値 1,200,000×4.4518=5,342,160(契約時リース債務)
(この金額が、現金購入見積額¥5,700,000を下回っているので、この額をリース債務額
と測定)
4年間に支払う金額の現在価値 1,200,000×3.6299=4,355,880(1回支払完了時リー
ス債務残高)
3年間に支払う金額の現在価値 1,200,000×2.7751=3,330,120(2回支払完了時リー
ス債務残高)
2年間に支払う金額の現在価値 1,200,000×1.8861=2,263,320(3回支払完了時リー
ス債務残高)
1年間に支払う金額の現在価値 1,200,000×0.9615=1,153,800(4回支払完了時リー
ス債務残高)
題意から、第2回目の支払額(リース料)¥1,200,000によって、リース債務がいくら
減少したかを計算し、1,200,000からその金額を控除した金額が「支払うべき利息の金額」
となります。
そこで、「1回支払完了時リース債務残高」から「2回支払完了時リース債務残高」を引き算
すると、1,025,760となります。
この金額と¥1,200,000との差額が支払った利息額と計算されます。従って、その解は
¥174,240となります。
●実務と簿記出題の相違点(いわゆる「リース会計」について)
この出題は、「所有権移転外ファイナンス・リース取引について」、以下の各問に
答えなさい、とありますから、これが「ファイナンス・リース」であることは、前提と
されます。
ファイナンス・リースとオペレーティング・リースとの違いその他、リース会計に関して、
理論と実務上の差異等に関しては、次回と次次回で触れます。
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※本コラムに掲載されている情報は、掲載した時点での情報です。
弊社は掲載された内容に関し、如何なる保証もするものではありません。
また、記載されている事項は変更される場合がありますので、予め御承知おき下さい。
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