現役実務家が教える!簿記と実務の「差」
不動産売買
簿記の学習と、実務上の差異について「簿記の過去問」を例に解説!
●出題
営業用の建物を¥4,500,000で購入し、代金は当月末に支払うことと
した。(以下、仲介手数料に関する設問は省略)
●解答
借方 建物 4,500,000 貸方 未払金 4,500,000
実務上、不動産(土地・建物)の売買に関して、この出題のように、
売買が完了し、代金が売買と同時に決済されないことはありません。
(売買と代金決済は同時に行われます)
その理由は、不動産に関する物権変動を第三者に対抗するためには、
不動産登記法による不動産登記が必要である(民法177条)、からです。
また 不動産登記には、当該物件の「権利証」が必須です。
従って、不動産の売買に関しては、この「権利証」が、いつ買主に移動
するか(手渡されるか)が、最重要事項です。
この出題の、「建物を購入し」ということは、建物の権利証を入手した、
ということになります。
代金は当月末に支払うという条件で、大切な権利証を渡すような呑気な
売り手は存在しません。(月末に、に約束通りの支払がなく、且つその
間に「善意の第三者による登記」が行われたら、売り手は丸損です)
実務上の不動産売買の手順を概説します。
場所:銀行の応接室の場合が多い。不動産業の応接室の場合もある。
時刻:午前10時ごろが一般的。
当日の朝一番に、司法書士が法務局に行き、売買物件に付き瑕疵(抵当
権設定等)の有無を調査し、瑕疵がなければ、当該謄本を入手し、売買
取引を行う場所に急行します。これが10時頃になります。
売り手は「権利証」と「領収証」を持参し、買い手は「銀行支店長発行
の小切手」を持参します。
(不動産の売買に於いては、通常の企業振り出しの小切手は通用しません。)
買い手は銀行支店長振り出しの小切手を見せ、売り手はその金額を確認
し、双方が納得すれば、権利証と小切手とを交換します。
そして売り手は買い手に「領収証」を渡します。
これで、取引は完了です。
参考:
その後、買い手は担当の司法書士が、法務局で所有権移転登記をします。
売り手は入手した銀行支店長振り出しの小切手を可能な限り安全な方法で
自分の口座に入金します。
そのために、通常は、買い手の取引銀行の応接室を借り、そこから直ちに
売り手の口座に送金します。この場合の留意点は、銀行支店長振り出しの
小切手は「現金」です。
10万円を超える金額の現金振り込みを行うには、「身分証明書」が必要です。
会社の商業登記簿謄本(履歴事項全部証明書)、担当者の名刺及び運転免
許証の呈示が必要になるでしょう。
(事前にその銀行を訪問し、大金を送金する旨を説明しておくとスムーズに
ことが運びます。)
参考「固定資産管理」
●出題
営業用の建物を¥4,500,000で購入し、代金は当月末に支払うことと
した。(以下、仲介手数料に関する設問は省略)
●解答
借方 建物 4,500,000 貸方 未払金 4,500,000
実務上、不動産(土地・建物)の売買に関して、この出題のように、
売買が完了し、代金が売買と同時に決済されないことはありません。
(売買と代金決済は同時に行われます)
その理由は、不動産に関する物権変動を第三者に対抗するためには、
不動産登記法による不動産登記が必要である(民法177条)、からです。
また 不動産登記には、当該物件の「権利証」が必須です。
従って、不動産の売買に関しては、この「権利証」が、いつ買主に移動
するか(手渡されるか)が、最重要事項です。
この出題の、「建物を購入し」ということは、建物の権利証を入手した、
ということになります。
代金は当月末に支払うという条件で、大切な権利証を渡すような呑気な
売り手は存在しません。(月末に、に約束通りの支払がなく、且つその
間に「善意の第三者による登記」が行われたら、売り手は丸損です)
実務上の不動産売買の手順を概説します。
場所:銀行の応接室の場合が多い。不動産業の応接室の場合もある。
時刻:午前10時ごろが一般的。
当日の朝一番に、司法書士が法務局に行き、売買物件に付き瑕疵(抵当
権設定等)の有無を調査し、瑕疵がなければ、当該謄本を入手し、売買
取引を行う場所に急行します。これが10時頃になります。
売り手は「権利証」と「領収証」を持参し、買い手は「銀行支店長発行
の小切手」を持参します。
(不動産の売買に於いては、通常の企業振り出しの小切手は通用しません。)
買い手は銀行支店長振り出しの小切手を見せ、売り手はその金額を確認
し、双方が納得すれば、権利証と小切手とを交換します。
そして売り手は買い手に「領収証」を渡します。
これで、取引は完了です。
参考:
その後、買い手は担当の司法書士が、法務局で所有権移転登記をします。
売り手は入手した銀行支店長振り出しの小切手を可能な限り安全な方法で
自分の口座に入金します。
そのために、通常は、買い手の取引銀行の応接室を借り、そこから直ちに
売り手の口座に送金します。この場合の留意点は、銀行支店長振り出しの
小切手は「現金」です。
10万円を超える金額の現金振り込みを行うには、「身分証明書」が必要です。
会社の商業登記簿謄本(履歴事項全部証明書)、担当者の名刺及び運転免
許証の呈示が必要になるでしょう。
(事前にその銀行を訪問し、大金を送金する旨を説明しておくとスムーズに
ことが運びます。)
参考「固定資産管理」
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※本コラムに掲載されている情報は、掲載した時点での情報です。
弊社は掲載された内容に関し、如何なる保証もするものではありません。
また、記載されている事項は変更される場合がありますので、予め御承知おき下さい。
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