税理士のひとりごと
税理士事務所の主な仕事は
税理士事務所の主な仕事は、
「決算に基づく税務申告書の作成」と「税務を中心とした経営相談」です。
もちろん、他にも資金繰りの相談や決算対策などさまざまな仕事をしていますが、
多くはこの二つで、その中でも最近、相談事が多くなってきているように思います。
顧問先からの相談事で多いのは、「従業員とのトラブル関係」です。
その中身は、「経営者が考えているように従業員が動いてくれないことに対する経営
者の愚痴」というまだ深刻さが低いと思われるものから、従業員からの「パワハラに
基づく損害賠償請求」や、「未払い残業代の請求」などとかなり深刻度が高いものま
であります。
「今回のトラブルは経営者が傲慢だったから起こった問題ではないか」と感じるケー
スもありますが、中には「入社当初から意図的だったのではないか」と感じるような
ケースもあります。
次に顧問先からの相談事で多いのは、「家庭でのトラブル関係」です。
その中身は、「最近妻とうまくいっていなくて…」というお悩み相談のようなものから、
「子どもも巻き込んだ深刻な離婚の相談」「事業承継における親子の壮絶な喧嘩」とい
ったものまで、さまざまです。
これらの相談事で共通しているのは、「もめている」ということです。相談事ですから
これは当然かもしれませんが、とことんもめてしまった先の未来というのは、お互い
本当につらいものです。
和を以て貴しとなす
皆様もご存知かと思いますが、聖徳太子は、日本書紀の十七条の憲法の第一条において、
「和を以て貴しと為し、忤うること無きを宗とせよ(わをもってとうとしとなし、
さかうることなきをむねとせよ)」と言っています。
つまり、「和をなによりも大切なものとし、そむき逆らう(争う)ことのないように
することを原則としなさい」という意味です。
さらにこの後段では、「人皆党有り、また達れる者は少なし。或いは君父に順不、乍隣
里に違う。然れども、上和ぎ下睦びて、事を論うに諧うときは、すなわち事理おのず
から通ず。何事か成らざらん(ひとみなたむらあり、またさとれるものはすくなし。
あるいはくんぷにしたがわず、またりんりにたがう。しかれども、かみやわらぎしも
むつびて、ことをあげつらうにかなうときは、すなわちじりおのずからつうず。なに
ごとかならざらん)」と続きます。
これは簡略化して言うと、「上の者と下の者が、相手の立場を理解しようと親しく
仲良く話し合えば、必ずうまくいく」という意味です。
太子は、この日本独特の「和」の精神を十七条憲法の最初にもってきました。仏でも
天皇でもなく「和」を最初に説いたということが、今も昔も「争わないことの大切さ」
を物語っていると思います。
中小企業の多くは少数で会社を運営する同族企業です。仲良くとまではいかなくても
いいでしょう。お互い腹に一物をもっていてもいいでしょう。和を大きく乱すことなく
生きていければ、それが本当に重要なことなのだと思います。
とくに、最後の一線を踏み越えないようにすることが大切です。逆に言うと、「人や
組織などと対立しないで生きていける」というのは、幸せになるためのとても素晴ら
しい能力ではないでしょうか。
そもそも、正しいか間違っているかなんていうのは、見る角度によって百八十度その
答えが変わるものです。自分が「正しい」と思い込んで他と対立しても、その対立
そのものがそもそも「間違い」かもしれません。
自分の意見を言うことや妥協しないことも大事ですが、もっと大事なことは、
「とことんまで対立して憎しみ合うことのないようにすること」だと思います。
仲が良いということは、何ものにも代え難い素晴らしい財産です。
出典:研修出版 経理WOMAN
「決算に基づく税務申告書の作成」と「税務を中心とした経営相談」です。
もちろん、他にも資金繰りの相談や決算対策などさまざまな仕事をしていますが、
多くはこの二つで、その中でも最近、相談事が多くなってきているように思います。
顧問先からの相談事で多いのは、「従業員とのトラブル関係」です。
その中身は、「経営者が考えているように従業員が動いてくれないことに対する経営
者の愚痴」というまだ深刻さが低いと思われるものから、従業員からの「パワハラに
基づく損害賠償請求」や、「未払い残業代の請求」などとかなり深刻度が高いものま
であります。
「今回のトラブルは経営者が傲慢だったから起こった問題ではないか」と感じるケー
スもありますが、中には「入社当初から意図的だったのではないか」と感じるような
ケースもあります。
次に顧問先からの相談事で多いのは、「家庭でのトラブル関係」です。
その中身は、「最近妻とうまくいっていなくて…」というお悩み相談のようなものから、
「子どもも巻き込んだ深刻な離婚の相談」「事業承継における親子の壮絶な喧嘩」とい
ったものまで、さまざまです。
これらの相談事で共通しているのは、「もめている」ということです。相談事ですから
これは当然かもしれませんが、とことんもめてしまった先の未来というのは、お互い
本当につらいものです。
和を以て貴しとなす
皆様もご存知かと思いますが、聖徳太子は、日本書紀の十七条の憲法の第一条において、
「和を以て貴しと為し、忤うること無きを宗とせよ(わをもってとうとしとなし、
さかうることなきをむねとせよ)」と言っています。
つまり、「和をなによりも大切なものとし、そむき逆らう(争う)ことのないように
することを原則としなさい」という意味です。
さらにこの後段では、「人皆党有り、また達れる者は少なし。或いは君父に順不、乍隣
里に違う。然れども、上和ぎ下睦びて、事を論うに諧うときは、すなわち事理おのず
から通ず。何事か成らざらん(ひとみなたむらあり、またさとれるものはすくなし。
あるいはくんぷにしたがわず、またりんりにたがう。しかれども、かみやわらぎしも
むつびて、ことをあげつらうにかなうときは、すなわちじりおのずからつうず。なに
ごとかならざらん)」と続きます。
これは簡略化して言うと、「上の者と下の者が、相手の立場を理解しようと親しく
仲良く話し合えば、必ずうまくいく」という意味です。
太子は、この日本独特の「和」の精神を十七条憲法の最初にもってきました。仏でも
天皇でもなく「和」を最初に説いたということが、今も昔も「争わないことの大切さ」
を物語っていると思います。
中小企業の多くは少数で会社を運営する同族企業です。仲良くとまではいかなくても
いいでしょう。お互い腹に一物をもっていてもいいでしょう。和を大きく乱すことなく
生きていければ、それが本当に重要なことなのだと思います。
とくに、最後の一線を踏み越えないようにすることが大切です。逆に言うと、「人や
組織などと対立しないで生きていける」というのは、幸せになるためのとても素晴ら
しい能力ではないでしょうか。
そもそも、正しいか間違っているかなんていうのは、見る角度によって百八十度その
答えが変わるものです。自分が「正しい」と思い込んで他と対立しても、その対立
そのものがそもそも「間違い」かもしれません。
自分の意見を言うことや妥協しないことも大事ですが、もっと大事なことは、
「とことんまで対立して憎しみ合うことのないようにすること」だと思います。
仲が良いということは、何ものにも代え難い素晴らしい財産です。
出典:研修出版 経理WOMAN
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※本コラムに掲載されている情報は、掲載した時点での情報です。
弊社は掲載された内容に関し、如何なる保証もするものではありません。
また、記載されている事項は変更される場合がありますので、予め御承知おき下さい。
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