「経理実務の学校」に寄せられる実務家の悩みをＤr.Ｋが解説！

（Ｑ）「収益・費用の認識」について基本を教えてください。

（Ａ) 「収益・費用の認識」とは、各会計期間に計上すべき収益・費用
の範囲を確定することです。この方法には現金主義と発生主義が
あります。現金収支によって認識するのが現金主義です。この方
法では経営にともなう収益と費用との対応が厳密には実施されな
いという特徴を有し、会計期間の経営成績の把握するには販売時
点で収益を認識する必要があります。
収益と費用との対応を厳密に関連付け、会計期間の経営成績の把
握するには収益と費用の経済的な事実が発生した時点で収益と費
用を認識するのが発生主義です。信用経済が発展した今日、企業
会計は原則、発生主義に基づいており、税務も同様です。
ＩＦＲＳにおいても収益認識のディスカッション ペーパーでは
収益の認識と測定について「財とサービスの支配が相手方に移転
したとき」に収益を認識し、その際に「相手方と契約した取引価
格をつける」と認識・測定原則を示していますが、すべての取引
に適用可能か議論されているそうです。