Dr.Kの経理お悩み散薬
のれん
(Q)「のれん」について最近の動きを教えてください。
(A) 良い点に気づいたね!前回、企画部門で「のれん」の償却
と書いたが、詳しく説明しましょう。
そもそも「のれん」とは被買収企業の超過収益力のことです。
買収価額が被買収企業の時価純資産を超過した部分です。
この部分が買収後も維持されていれば償却しないでよい筈です。
減価した部分を合理的に算定できないので、20年以内で規則
的に償却することが我が国では認められてきました。
国際会計基準では償却せずに価値が喪失した時点で減損処理す
ることになっています。
昨年の12月26日に「企業結合会計基準」の改正により、22年4月
1日以降には、①「のれん」の発生しない「持分プーリング法」
が廃止され、②「負ののれん」(買収価額が被買収企業の時価
純資産を下回った部分)は一時利益計上、③合併等対価の測定日
を企業結合日する。3つの変更がなされます。
①簿価で引き継ぐ「持分プーリング法」に対して、国際基準の時
価で引き継ぐ「パーチェス法」に一本化 ②規則的に償却せずに
一時に利益計上する ③買収価額は合意発表日前の合理的な期間
の株価を基礎に算定されましたが、企業結合日当日になりました。
国際基準になると「のれん」を多額計上している企業は償却負担
が無くなりますが、納税負担が増します。
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弊社は掲載された内容に関し、如何なる保証もするものではありません。
また、記載されている事項は変更される場合がありますので、予め御承知おき下さい。
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