Dr.Kの経理お悩み散薬
IFRSへの対応
「経理実務の学校」に寄せられる実務家の悩みをDr.Kが解説!
(Q) 「IFRSへの対応」はどの程度必要ですか?
(A) 海外での事業展開や資金調達の態様によって「IFRSへの対
応」は様々です。IFRSに対する対応を一番必要としているのは
公認会計士や監査法人ではないでしょうか?
では企業は?
そもそも、企業が経営管理のために会計・経理を行っていることを
前提条件として構築された投資家向けの開示ツールがIFRSでは
ないでしょうか?企業毎には経営管理のための会計基準が無くては
経営管理ができないわけで、開示のための会計基準は二次的な存在
ではないでしょうか。
企業会計は「経営会計」(経営管理)80%
「財務会計」(開示など)20%といわれています。(注)
そもそも、IFRSはEU構成国の会計基準を統一するために設け
られました。各構成国の商習慣や法令規則は様々で、会計基準も
「規則主義」を採れず「原則主義」を取らざるを得なかったのです。
実務では、「経営」がベースにあって、次に「開示」があります。
「開示」があって「経営」があるのではありません。
IFRSが企業経営にとって最適な会計基準か否かは疑問です。
IFRSは開示を主眼とした投資家目線の基準であります。
IFRSがらみの管理システムの売込みが盛んなようですが、読者
の会社の置かれた立場を十分考慮して対処すべきです。
IFRSへの過剰な対応は必要ありません。
「中小企業の会計に関する指針」や「非上場会社の会計基準に関す
る懇談会の検討結果」(前々回本稿参照)に見られるように、会計
基準の国際化(IFRSの導入)による、非上場会社への影響を
回避すべき、または最小限にとどめるべきとの意見が出ています。
四半期決算制度が近視眼的な経営を助長しかねない面があるのと同
様にIFRSにも同様な懸念があります。先般の時価会計の判断に
見られたように、IFRSは「原則主義」ですから、常に変化して
います。IFRSに関する動向に常に心がけ国際情勢に目を向け
て置く必要はあります。避けてはいけません。
<ご参考>
注:「経営者の会計実学」金児昭著 中経出版刊
http://www.chukei.co.jp/business/detail.php?id=9784806135340
(Q) 「IFRSへの対応」はどの程度必要ですか?
(A) 海外での事業展開や資金調達の態様によって「IFRSへの対
応」は様々です。IFRSに対する対応を一番必要としているのは
公認会計士や監査法人ではないでしょうか?
では企業は?
そもそも、企業が経営管理のために会計・経理を行っていることを
前提条件として構築された投資家向けの開示ツールがIFRSでは
ないでしょうか?企業毎には経営管理のための会計基準が無くては
経営管理ができないわけで、開示のための会計基準は二次的な存在
ではないでしょうか。
企業会計は「経営会計」(経営管理)80%
「財務会計」(開示など)20%といわれています。(注)
そもそも、IFRSはEU構成国の会計基準を統一するために設け
られました。各構成国の商習慣や法令規則は様々で、会計基準も
「規則主義」を採れず「原則主義」を取らざるを得なかったのです。
実務では、「経営」がベースにあって、次に「開示」があります。
「開示」があって「経営」があるのではありません。
IFRSが企業経営にとって最適な会計基準か否かは疑問です。
IFRSは開示を主眼とした投資家目線の基準であります。
IFRSがらみの管理システムの売込みが盛んなようですが、読者
の会社の置かれた立場を十分考慮して対処すべきです。
IFRSへの過剰な対応は必要ありません。
「中小企業の会計に関する指針」や「非上場会社の会計基準に関す
る懇談会の検討結果」(前々回本稿参照)に見られるように、会計
基準の国際化(IFRSの導入)による、非上場会社への影響を
回避すべき、または最小限にとどめるべきとの意見が出ています。
四半期決算制度が近視眼的な経営を助長しかねない面があるのと同
様にIFRSにも同様な懸念があります。先般の時価会計の判断に
見られたように、IFRSは「原則主義」ですから、常に変化して
います。IFRSに関する動向に常に心がけ国際情勢に目を向け
て置く必要はあります。避けてはいけません。
<ご参考>
注:「経営者の会計実学」金児昭著 中経出版刊
http://www.chukei.co.jp/business/detail.php?id=9784806135340
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※本コラムに掲載されている情報は、掲載した時点での情報です。
弊社は掲載された内容に関し、如何なる保証もするものではありません。
また、記載されている事項は変更される場合がありますので、予め御承知おき下さい。
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