「経理実務の学校」に寄せられる実務家の悩みをＤr.Ｋが解説！

（Ｑ) 会計プロフェッションの役割と心構えは何でしょうか？
（Ａ) 「会計Profession」は、「広く会計にかかわる分野で活躍す
る職業人」と本稿８月上旬に述べました。８月１５日前後は戦争
に関連する報道が多かったですね。軍人と民間人についても報道
されました。軍人は職業軍人と徴兵された（あるいは志願した）
軍人に大別されます。「職業軍人」は軍人としての専門教育をう
け、戦うことが役割でした。「職業軍人以外の軍人」は必要最低
限の訓練のみで軍務につきました。その役割は「職業軍人」と同
じく戦うことですが、根源的には家族や郷土を守ることでした。
しかし、結果的には「職業軍人」の指揮命令で「職業軍人や軍人
組織」を守ることに終始してしいました。最近では国民を念頭に
置いた政治をせず、利己を追求する「職業政治家」のオンパレー
ドですね。
さて、「会計プロフェッション」を「職業軍人」に擬えると「職
業会計人」となります。一般の事務職や経営者より抜きんでた会
計経理の専門知識や経験を有しています。「職業会計人」として
の役割の一つは、その専門知識や経験を駆使し経営状況を把握、
開示にすることによって、粉飾決算等の不正を防止、摘発して、
健全な国民経済に寄与することです。
「会計プロフェッション」はかつての「職業軍人」が利己追求、
自己保身に終始したの轍を踏まないようにしなければなりません。
ある上場企業のコンプライアンスマニュアルに「正義と利益のど
ちらかを取らねばならない状況に遭遇したら、迷わず正義を貫け」
と示しています。これが「会計プロフェッション」の心構えです。