「経理実務の学校」に寄せられる実務家の悩みをＤr.Ｋが解説！

（Ｑ) 夏季休暇を多くの経理パーソンがとっていますが？
（Ａ) 経理パーソンにとって４〜６月までは決算業務、新人教育な
ど多忙な日々が続いて、休暇どころではなかったでしょう。５
月の連休も無かったのでは？監査法人の会計士もやっと夏季休
暇で息がつけます。日頃家庭サービス不足を気にしている方々
にとっても有意義な時間でしょう。お盆休みで帰省すると幼な
じみに会えて自分の人生を振り返る機会にもなるでしょう。
メーカーなどでは一斉に休業する場合が多いでしょうが、業種
によっては一斉に休めず、交替で休むことになります。
さて、企業が「夏休みを取ろう！」などとしているのは、有給
休暇の消化を促進のためだけではありません。
とくに、経理パーソンに連続休暇を取得させるのには別の意図
があります。企業の血液である資金を扱う経理パーソンには、
社内でも不正に係わることは無いと思われる信用ある人材が登
用されています。しかし、信用されている経理パーソンも人間
です。人間、魔が差すこともあります。多くの経済事件が報道
されていますが、経理パーソンが係わっていることが多いのも
事実です。何らかの不正をしている経理パーソンは発覚が心配
でオチオチ休んでいられないはずです。金融機関で勘定を締め
る時間になると、休暇中にも係わらず、近くに来たので手伝い
ますと仕事を手伝う社員が、実は不正発覚を恐れ発覚しないよ
うに手伝っていました。周りの人は休暇中にも係わらず自分た
ちを手伝ってくれる親切で優秀な人と思っていました。
連続休暇を取得させその間その人が何か不正をしていないか？
チェックする機会にも利用します。積極的にチェックしなくて
も、休暇期間中に不審な動きが自然に炙り出されます。
経理パーソンが連続休暇を取らないと、「何か不正をしている
のではないか？」疑われますよ！「疑われないために連続休暇
をとるんだ！」といううのも休暇取得の理由になりますね＞