在庫管理とは、商品（製品）の受入と払出し、残高の管理をすることです。
月次決算で利益を計算する場合、「売上原価」を算定するために月次の
棚卸資産の確定が必要になります。棚卸資産の確定は、実際の商品（製品）
の数を調べる「実地棚卸」によって行いますが、実務では、本来一致すべき、
「帳簿残高」と「実際在庫」に差異がでることが普通です。
また、実際の在庫の受入・払出は「倉庫部門」などで、サブシステムにより
管理するのが一般的です。
「在庫管理」から見た、仕入における実務上の問題点をあげてみます。

（１）在庫の受入は「仕入」でもあるので、支払に間に合えば良いということで、
　仕入先からの請求締め日近くになってまとめて記録をしているケースも多く、
　こういった場合、処理が遅れ、ミスが起き易いようです。

（２）「納品書」などの書類の到着が遅いのが原因となることもあります。
　特に、海外から輸入した場合などは、先方からの書類がなかなか届かない
　ことも多いので、その時は、仕入計上が遅れてしまいます。

（３）受払い時の記録における在庫の取り違えも多く、これは、後から発見しにくい
　ミスとなります。

帳簿在庫と実際在庫が合わない時は、その原因を追及するのが原則ですが、
実際はなかなか判明できません。このため、そういったリスクをへらすため
にも帳簿残高は定期的に実際在庫と照合することが必要です。


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