業種や規模に関わらず自社で給与計算を行う場合は、何らかの
ソフトウェアを使用する会社ががほとんどだと思います。
「○○給与」とか「給与●●」というパソコン用ソフトで
数千人規模の処理も可能とされるくらいパソコンの高性能化に
あわせてソフトも高機能になっています。
給与ソフトはとても便利なソフトですが、使用するにあたって
一般的な注意事項をいくつか挙げてみます。

1.チェックは入念に
計算結果をコンピュータが処理した結果だから正しいと鵜呑みする
ことは危険です。必ずチェックが必要です。なぜなら給与ソフトを
初めて使用するときに給与規定などいろいろ登録しますが、その登録
内容に誤りがある可能性もありますし、その当時は問題となる事例が
生じなかったものが、後になって発生する可能性もあります。
かといって全員分について電卓をたたくのは何のための給与ソフトか、
ということにもなりますので、基本は変更が発生した部分について
念入りにチェックし、その他は前月との比較やサンプリングでチェック
することが一般的でしょう。

2.給与ソフトの使用法を十分に把握する
また給与ソフト独特のミスが発生する可能性もあります。
たとえばある月にＡさんに例外的な手当の支給があり、その月は正しく
インプットしたとしましょう。その手当はあくまでその月だけの支給
であったのですが、翌月には特にインプットしなかったら前月と同様に
その手当が支給されてしまった、と言うミスが給与ソフトよっては
起こりえます。これは支給項目ごとに前月の内容をコピーする入力を
省くための機能が働いてしまったことに原因がありました。
このように自動的にいろいろやってくれる便利な機能は逆に「やってしまう」
ことにもつながるため、きちんとチェックすることや給与ソフトの使用法を
熟知することが重要になります。

3.バックアップはこまめに
データのバックアップも極めて重要です。１２月の給与計算をしようとした
ところ前月以前のデータが壊れて使用できない、こんな事が起きたときに
バックアップファイルがないと復旧には多大な時間が必要になります。

給与ソフトを使用する際の幾つかの注意事項を挙げてみましたが、
具体的には各ソフトウェアのマニュアルを熟読するか、ソフトウェア
販売会社が催すセミナーなどに参加すると良いでしょう。