『経理実務の学校』"先生の立ち話"
経理の合理化 16
(Dr.K)「今回は内部統制構成要素について話してみよう。」
(生徒)「先生、堅苦しい話ですか?」
(Dr.K)「そうだね、チョット堅苦しいかもね。我慢して聞いてくれよ!
前回は“内部統制とは”ということを話したが、
その内部統制の構成要素を説明しよう。
企業のホームページを見ると経営理念や基本的経営方針は
必ず掲載されているね。
進んだ企業では経営理念や基本的経営方針だけでなく、
構成要素毎に内部統制の状況を掲載するようになってきているんだ。
構成要素は五つあるんだ。
第一の要素が経営者の経営理念や基本的経営方針、
会社の機関の機能、社風や慣行等からなる統制環境だね。
第二に経営リスクのリスク評価機能。
第三に権限や職責の付与と職務の分掌を含む色々な統制活動。
第四に情報・伝達機能。
最後にこれら四つの機能を常時監視・評価・是正する監視活動。
以上の五つの要素が内部統制の三つの目的を達成するために
必要なんだよ!」
(生徒)「先生、三つの目的って何でしたっけ?」
(Dr.K)「じゃおさらいだね。
一つ、事業経営の有効性と効率性を高め、
二つ、企業の財務報告の信頼性を確保し、
三つ、事業経営に係る法規の遵守を促す事
が内部統制の三つの目的だよ。しっかり覚えてくれよ!」
(生徒)「ハーイ覚えました。先生、五つの要素は互いに影響しあって、
一つになって機能しないと三つの目的は達成できませんね?」
(Dr.K)「いい事に気がついたね。内部統制は企業全体で捉えるべきなんだ。
また一方で部署別、事業活動別、取引サイクル別等でも
捉えるべきなんだ。だから、ある部門の内部統制が有効で
あるためには、この五つの要素が具備されていないといけないんだ。
一つでも欠けると内部統制は無効になってしまうんだ。」
(生徒)「五つの要素を完璧に備えるのは至難のことですね。」
(Dr.K)「だから、企業は各要素を常に見直し、評価し、是正するよう力を
注いでいるんだ。
内部統制が有効になっていないと企業の存亡にかかわる事態に
なりかねないからね。
企業監査をするにあたり内部統制評価が監査をするものに
求められてきているんだ。
企業のゴーイングコンサーン(注)の開示が求められているのと
同じだね。」
注:going concern
「継続企業の前提」などと訳され、企業等が将来にわたって、
無期限に事業を継続し、廃業や財産整理などをしないことを前提とする
考え方。
2003年3月期決算から、公認会計士監査の注記として1年以内に
債務超過や重大な営業損失に陥る恐れがあり企業の存続可能性に
疑義がある場合、それを明示することが義務付けられた。
1年以内に多額の借入金の返済が迫っているにもかかわらず、
再び借り入れをする見込みがないときなどに適用される。
【平成14年1月25日企業会計審議会、監査基準の改訂】
(生徒)「先生、堅苦しい話ですか?」
(Dr.K)「そうだね、チョット堅苦しいかもね。我慢して聞いてくれよ!
前回は“内部統制とは”ということを話したが、
その内部統制の構成要素を説明しよう。
企業のホームページを見ると経営理念や基本的経営方針は
必ず掲載されているね。
進んだ企業では経営理念や基本的経営方針だけでなく、
構成要素毎に内部統制の状況を掲載するようになってきているんだ。
構成要素は五つあるんだ。
第一の要素が経営者の経営理念や基本的経営方針、
会社の機関の機能、社風や慣行等からなる統制環境だね。
第二に経営リスクのリスク評価機能。
第三に権限や職責の付与と職務の分掌を含む色々な統制活動。
第四に情報・伝達機能。
最後にこれら四つの機能を常時監視・評価・是正する監視活動。
以上の五つの要素が内部統制の三つの目的を達成するために
必要なんだよ!」
(生徒)「先生、三つの目的って何でしたっけ?」
(Dr.K)「じゃおさらいだね。
一つ、事業経営の有効性と効率性を高め、
二つ、企業の財務報告の信頼性を確保し、
三つ、事業経営に係る法規の遵守を促す事
が内部統制の三つの目的だよ。しっかり覚えてくれよ!」
(生徒)「ハーイ覚えました。先生、五つの要素は互いに影響しあって、
一つになって機能しないと三つの目的は達成できませんね?」
(Dr.K)「いい事に気がついたね。内部統制は企業全体で捉えるべきなんだ。
また一方で部署別、事業活動別、取引サイクル別等でも
捉えるべきなんだ。だから、ある部門の内部統制が有効で
あるためには、この五つの要素が具備されていないといけないんだ。
一つでも欠けると内部統制は無効になってしまうんだ。」
(生徒)「五つの要素を完璧に備えるのは至難のことですね。」
(Dr.K)「だから、企業は各要素を常に見直し、評価し、是正するよう力を
注いでいるんだ。
内部統制が有効になっていないと企業の存亡にかかわる事態に
なりかねないからね。
企業監査をするにあたり内部統制評価が監査をするものに
求められてきているんだ。
企業のゴーイングコンサーン(注)の開示が求められているのと
同じだね。」
注:going concern
「継続企業の前提」などと訳され、企業等が将来にわたって、
無期限に事業を継続し、廃業や財産整理などをしないことを前提とする
考え方。
2003年3月期決算から、公認会計士監査の注記として1年以内に
債務超過や重大な営業損失に陥る恐れがあり企業の存続可能性に
疑義がある場合、それを明示することが義務付けられた。
1年以内に多額の借入金の返済が迫っているにもかかわらず、
再び借り入れをする見込みがないときなどに適用される。
【平成14年1月25日企業会計審議会、監査基準の改訂】
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弊社は掲載された内容に関し、如何なる保証もするものではありません。
また、記載されている事項は変更される場合がありますので、予め御承知おき下さい。
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