（生徒）「先生！前回のERP（Enterprise Resource Planning、統
合基幹業務システム）はちょっと、私の会社ではまだまだ先の話の
ようです。でも先生に教わっている会計ソフトは手書き処理よりず
っと便利ですよね！意外と簡単だし。友人の会社でも以前の自前の
オフコンから市販の会計ソフトに切り替えたそうです。会計ソフト
もいろいろあって、どんな会計ソフトがいいんですか？」

（Dr.K）「そうだね。講座で使っている会計ソフトはポピュラーだ
けど、今はどの会計ソフトも使い易くなって、以前のオフコン以上
の性能は充分あるよ。会社内にシステム担当者がいなくてもサポー
ト体制が整っているから安心だよ。経理の基本は複式簿記だし、決
算書作成なども商法などで決められているから、会計ソフト自体の
差はなくなってきているよ。
オペレーションも基本は同じだしね。強いて言えば、税務、給与、
資産管理、原価管理などの関連ソフトの充実と、サポート体制の良
し悪しだね。」

（生徒）「会計ソフトを新しく導入するにはどうしたらいいんです
か？」

（Dr.K）「当然、何のために導入するのかをよく検討してソフトを
選ぶんだね。関連会社と共通のソフトの方が都合がいいし、同時に
導入すればコスト的にも安く出来るよ。ただし導入するには仕事が
倍になることを覚悟しないとね。」

（生徒）「えー！仕事が倍てどういうことですか？仕事が楽になる
んじゃないんですか？」

（Dr.K）「当たり前だよ。新しいソフトを導入するにはその準備と
稼動テストが必要だよ。
その間、今までの方法で経理の仕事は続けてやらなくてはならない
んだ。経理の仕事はなくなったわけではないいんだよ！だから倍近
くかかるんだ。
また、経営管理資料なんかは前年対比とか過去のデータとの比較が
必要だから、一定の機関は旧方式のデータと新方式のデータを並行
して収集しなければならないんだよ！」

（生徒）「じゃあ、大変な負担増ですね。何とか楽にならないんで
すか？」

（Dr.K）「完全に新しい会計ソフトが一人立ちすれば、きっと楽に
なるよ。産みの苦しみだね。そうそう、素人だけでシステムの移行
するのは避けた方がいいよ。さっきサポート体制のことを言ったけ
ど、専門家に助太刀してもらったほうがコストも時間も節約できる
よ。さらに顧問の会計士や税理士のアドバイスも依頼したら、なお
安心だよ。」