(Dr.k)会社が金融機関に調査を依頼する場合には、その会社自身の
取引銀行を利用するのが一番便利だと思う。具体的に言うと、取引
銀行の本店または支店に調査を希望する「取引先の住所、会社名、
代表者名、取引銀行名」を文書にして提出して調査を依頼すれば、
いいんだ。

（生徒）依頼する方法は以外と簡単そうですね。

(Dr.k)金融機関による調査の利点は、結果が割り合い早くわかるこ
と、調査に係る経費がかからないこと、更に信頼性が高い、という
事は云えそう。ただ、取引先の機密保持上、具体的な計数などの情
報は教えて貰えないと思う。それでも、その企業の取引期間、取引
振り、業況、手形支払能力についてのある程度の判断についての参
考資料は得られます。もう一つ付け加えれば、金融機関は調査内容
については責任を負わないことになっていることも知っていたほう
がいいね。

（生徒）はい、分かりました。

(Dr.k)二つ目の興信所による調査についてはなしをしょうか。
興信所による調査は相当具体的な項目を指定して依頼することがで
きるという利点はあるが、割り合い時間がかかり、また相応の経費
がかさむことにもなりかねない。
また、興信所だからといっても、興信所の組織力、情報収集力にも
それなりの限界や個人差などがあることを留意されていた方がいい
と思うよ。

（生徒）どの程度の調査をいらいするかも、結構難しい問題ですね。

(Dr.k)最後に残った同業者による調査だけど、同業者は業界の表裏
を相当詳しく知っているので、同業者に関する情報の信憑性は相当
高いと考えていいだろうな。特に資金繰りの良し悪しについての情
報などは、いち早く同業者の間に流れるということらしんだ。しか
し、これも同業者間の競争意識から多少情報が誇張されたり、ゆが
められたりする可能性のあることも一部否定出来ないね。

（生徒）うーん・・・、いろいろあるんですね。

(Dr.k)いずれにしても、１００パーセント鵜呑みするのはよくない
けれど、調査結果を十分参考にして、分析をして、平素から不良化
の予防策を考えておくことが必要なんだ。