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消費税ってなに?(9) そもそも本則課税とは・・・
“経験のお薬”〜ドクターKのお悩み散薬一袋〜
「消費税ってなに?(9) そもそも本則課税とは・・・」
(ドクターKより)
(患者)簡易課税制度は売上が5000万円を超えると適用されな
くなるんですね。で、本則課税で税額を算出する・・・・
そもそも消費税の本則課税って、何ですか?
(K)おや、説明していなかったかな。これは失礼、失礼。
簡易課税はその名のとおり、消費税の税額を簡単に計算するこ
とを選択する制度だということは話したね。簡単というのは、み
なし仕入率というのをつかって計算するため本則課税に対して
「簡単」ということじゃよ。
で、そもそも本則課税とは、なにかということじゃったな。
本則課税は、原則課税という言い方をすることもあるが、要する
に本来の消費税の計算方法のことさ。簡易課税に対して本来の規
則にのっとって税額を計算するから「ほんそく」課税。
本則課税で消費税を計算する方法は簡単にいえばこうじゃ。
☆ 納付税額 = 売上にかかる消費税 − 仕入にかかる消費税
売上にかかる消費税とは、消費税のかかる取引を行ったときに、
取引の相手から預かった消費税のことじゃ。たとえば100万円
の商品を売ったら、消費税は5万円だね。得意先には105万円
を受け取る訳じゃが、その5万円部分じゃな。
一方、仕入にかかる消費税というのは、商品の仕入や事務用品
を購入したときなどに取引の相手に支払う消費税のこと。
30万円の商品を仕入れたら、消費税は1万5千円で、仕入先に
は31万5千円を支払うね。その1万5千円部分じゃよ。
納付税額は、仕入段階でかかった消費税額を売上にかかる消費
税額から引算してもとめる仕組みなんじゃ。
このことを「仕入税額控除」というんじゃよ。
本則課税で税額計算するとして、上の☆の式の結果がマイナスに
なった場合は、そのマイナス分は還付になるんじゃ。簡易課税は
課税売上高にみなし仕入率をかけて計算するから、税額がマイナ
スなることは絶対にないんだけど、本来の計算方法では、消費税
が還付されることもあるんじゃ。
まあ、もうかっている会社であれば課税売上が課税仕入を下回る
ことはないだろうから、還付になることもあまりないだろうがね。
赤字が続いている会社で、簡易課税の適用を受けているところは、
本則課税で税額計算してみると、けっこうな金額が還付になると
いうこともあるじゃろうな。
とはいっても本則課税で税額計算するのが大変だから簡易課税を
選択しているわけだから、いちいち本則課税で計算するというこ
と自体手間なわけじゃが・・・
(患者)なるほど、じゃあうちの会社も簡易課税じゃなくなったら、
次回の申告からは、消費税の納付がなくなってお金が還ってくる
かもしれないわけですね〜。ほくほく・・・
(k)う〜ん・・・、でも還付ってことは儲かってないってことだ
から、純粋には喜べないような気もするがねぇ。
<編集後記:ドクターKです>
さて、ドクターKのお悩み散薬、次回から別のテーマに変わります。
みなさんの経理のお悩みどしどしお寄せくださいね。
「消費税ってなに?(9) そもそも本則課税とは・・・」
(ドクターKより)
(患者)簡易課税制度は売上が5000万円を超えると適用されな
くなるんですね。で、本則課税で税額を算出する・・・・
そもそも消費税の本則課税って、何ですか?
(K)おや、説明していなかったかな。これは失礼、失礼。
簡易課税はその名のとおり、消費税の税額を簡単に計算するこ
とを選択する制度だということは話したね。簡単というのは、み
なし仕入率というのをつかって計算するため本則課税に対して
「簡単」ということじゃよ。
で、そもそも本則課税とは、なにかということじゃったな。
本則課税は、原則課税という言い方をすることもあるが、要する
に本来の消費税の計算方法のことさ。簡易課税に対して本来の規
則にのっとって税額を計算するから「ほんそく」課税。
本則課税で消費税を計算する方法は簡単にいえばこうじゃ。
☆ 納付税額 = 売上にかかる消費税 − 仕入にかかる消費税
売上にかかる消費税とは、消費税のかかる取引を行ったときに、
取引の相手から預かった消費税のことじゃ。たとえば100万円
の商品を売ったら、消費税は5万円だね。得意先には105万円
を受け取る訳じゃが、その5万円部分じゃな。
一方、仕入にかかる消費税というのは、商品の仕入や事務用品
を購入したときなどに取引の相手に支払う消費税のこと。
30万円の商品を仕入れたら、消費税は1万5千円で、仕入先に
は31万5千円を支払うね。その1万5千円部分じゃよ。
納付税額は、仕入段階でかかった消費税額を売上にかかる消費
税額から引算してもとめる仕組みなんじゃ。
このことを「仕入税額控除」というんじゃよ。
本則課税で税額計算するとして、上の☆の式の結果がマイナスに
なった場合は、そのマイナス分は還付になるんじゃ。簡易課税は
課税売上高にみなし仕入率をかけて計算するから、税額がマイナ
スなることは絶対にないんだけど、本来の計算方法では、消費税
が還付されることもあるんじゃ。
まあ、もうかっている会社であれば課税売上が課税仕入を下回る
ことはないだろうから、還付になることもあまりないだろうがね。
赤字が続いている会社で、簡易課税の適用を受けているところは、
本則課税で税額計算してみると、けっこうな金額が還付になると
いうこともあるじゃろうな。
とはいっても本則課税で税額計算するのが大変だから簡易課税を
選択しているわけだから、いちいち本則課税で計算するというこ
と自体手間なわけじゃが・・・
(患者)なるほど、じゃあうちの会社も簡易課税じゃなくなったら、
次回の申告からは、消費税の納付がなくなってお金が還ってくる
かもしれないわけですね〜。ほくほく・・・
(k)う〜ん・・・、でも還付ってことは儲かってないってことだ
から、純粋には喜べないような気もするがねぇ。
<編集後記:ドクターKです>
さて、ドクターKのお悩み散薬、次回から別のテーマに変わります。
みなさんの経理のお悩みどしどしお寄せくださいね。
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※本コラムに掲載されている情報は、掲載した時点での情報です。
弊社は掲載された内容に関し、如何なる保証もするものではありません。
また、記載されている事項は変更される場合がありますので、予め御承知おき下さい。
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