経理の悩み解決!経理のプロに質問しよう!
法人税ってなに?(3) ”所得(利益)”とは
“経験のお薬”〜ドクターKのお悩み散薬一袋〜
「法人税ってなに?(3)
”所得(利益)”とは」
(ドクターKより)
(K) 「法人税とは、法人の所得に対して課される、国の
税金のことである。」
という前提に基づいて、前回は ”法人の種類”に
ついて説明をしたけど、理解できたかな?
今回は、”所得(利益)”の説明をしよう!
(患者)私も最近、法人税について少し勉強をしていますが、
いわゆる「企業会計上」と「法人税法上」で「儲け」
の捉え方が違うという点が難しくて・・・。
(K) それは、「法人税」について考える際に最も基本的、かつ
重要な点だよね。
(1)企業会計上の「利益」とは、商法等の会計規則に基
づいて作成されるもので、利害関係者への情報提供等が
主目的。
(2)法人税法上の「利益」とは、税法に基づいて算出される
もので、公平性が重視され、また、景気や政策によって
左右される。
この(1)と(2)の違いをしっかりと押さえること!
もちろん、法人税計算のベースになるのは(2)の「利益」
だよ。大丈夫かな?
(患者)経理部で、毎日、取引ごとに複式簿記の原則に基づいて
仕訳処理をして算出している「利益」は(1)にあたります
よね? それは理解できるのですが、それと(2)の関係性が
イマイチ理解できないんですよ・・・。
まさか、決算で確定したPLの「利益」が、そのままでは
税金計算で使用できないなんて知りませんでしたよ。
(K) そうだね。簿記の勉強では、簡易的に、「1年間の記帳
の結果導き出されたPLの利益に基づいて税金を計算する」
という説明がなされることがあるからね。
ただ、そんなに心配することはないよ。(1)と(2)の違いは
わずかなものであるので、(1)で算出された「利益」に
修正を加えることによって(2)の利益(税金計算のベース)を
求めることができるからね。
(患者)税金の計算のために、あらたなPLをもう一つ作成する
のかと思ってゾッとしましたよ・・・。
(K) そこまで理解できたら、次は、「会計上の利益をどのよう
にして税務上の利益に修正していくか」というポイントに
興味が沸いてくるよね。
それは次回のお楽しみ!
<編集後記:ドクターKです>
前回のお悩み散薬(11/15発送分)の『法人税ってなに?(3)法人
の種類』が文字化けてしまい、読者の方にご迷惑をお掛けいたしま
した。化けた箇所を記載します。
(K) 法人税法では法人を以下の五つに分類している。
(1)公共法人 (地方公共団体・NHKなど)
(2)公益法人 (財団法人・学校法人・宗教法人など)
(3)人格のない社団等 (PTA・町内会・同窓会など)
(4)協同組合等 (農業協同組合・信用金庫など)
(5)普通法人 (株式会社・有限会社などの一般の会社)
この区分はそのまま税率等に関係があって
(1)は、国が行う業務を代行しているとみなされるので、
なんと「非課税」。
(2)と(3)は、収益事業から生じた所得に対してのみ課税。
(4)はすべての所得に対して低率課税。
(5)はすべての所得に対して普通税率課税。
このようになっているんだよ。
まあ、殆どの会社は(5)にあてはまることになるだろう
けれどね。
(患者)税金は見返りのない支出ということで、経営者にとって
は本当に悩みの種なのに、(1)〜(4)が羨ましいですね・・。
(K) それは、考えても仕方のないことだから・・・。
それよりも、「法人」と言ってもこんなに種類がある
ということをしっかりと理解しておこうか。
(患者)ここでのポイントとしては、うちの会社が「法人税」を
納めなければならない根拠は、法人税法が定める
「納税義務者」の(5)に該当しているからということに
なりますね。
(K) その通り。そうやって一歩一歩理解を固めていくことが
大事だよ!
「法人税ってなに?(3)
”所得(利益)”とは」
(ドクターKより)
(K) 「法人税とは、法人の所得に対して課される、国の
税金のことである。」
という前提に基づいて、前回は ”法人の種類”に
ついて説明をしたけど、理解できたかな?
今回は、”所得(利益)”の説明をしよう!
(患者)私も最近、法人税について少し勉強をしていますが、
いわゆる「企業会計上」と「法人税法上」で「儲け」
の捉え方が違うという点が難しくて・・・。
(K) それは、「法人税」について考える際に最も基本的、かつ
重要な点だよね。
(1)企業会計上の「利益」とは、商法等の会計規則に基
づいて作成されるもので、利害関係者への情報提供等が
主目的。
(2)法人税法上の「利益」とは、税法に基づいて算出される
もので、公平性が重視され、また、景気や政策によって
左右される。
この(1)と(2)の違いをしっかりと押さえること!
もちろん、法人税計算のベースになるのは(2)の「利益」
だよ。大丈夫かな?
(患者)経理部で、毎日、取引ごとに複式簿記の原則に基づいて
仕訳処理をして算出している「利益」は(1)にあたります
よね? それは理解できるのですが、それと(2)の関係性が
イマイチ理解できないんですよ・・・。
まさか、決算で確定したPLの「利益」が、そのままでは
税金計算で使用できないなんて知りませんでしたよ。
(K) そうだね。簿記の勉強では、簡易的に、「1年間の記帳
の結果導き出されたPLの利益に基づいて税金を計算する」
という説明がなされることがあるからね。
ただ、そんなに心配することはないよ。(1)と(2)の違いは
わずかなものであるので、(1)で算出された「利益」に
修正を加えることによって(2)の利益(税金計算のベース)を
求めることができるからね。
(患者)税金の計算のために、あらたなPLをもう一つ作成する
のかと思ってゾッとしましたよ・・・。
(K) そこまで理解できたら、次は、「会計上の利益をどのよう
にして税務上の利益に修正していくか」というポイントに
興味が沸いてくるよね。
それは次回のお楽しみ!
<編集後記:ドクターKです>
前回のお悩み散薬(11/15発送分)の『法人税ってなに?(3)法人
の種類』が文字化けてしまい、読者の方にご迷惑をお掛けいたしま
した。化けた箇所を記載します。
(K) 法人税法では法人を以下の五つに分類している。
(1)公共法人 (地方公共団体・NHKなど)
(2)公益法人 (財団法人・学校法人・宗教法人など)
(3)人格のない社団等 (PTA・町内会・同窓会など)
(4)協同組合等 (農業協同組合・信用金庫など)
(5)普通法人 (株式会社・有限会社などの一般の会社)
この区分はそのまま税率等に関係があって
(1)は、国が行う業務を代行しているとみなされるので、
なんと「非課税」。
(2)と(3)は、収益事業から生じた所得に対してのみ課税。
(4)はすべての所得に対して低率課税。
(5)はすべての所得に対して普通税率課税。
このようになっているんだよ。
まあ、殆どの会社は(5)にあてはまることになるだろう
けれどね。
(患者)税金は見返りのない支出ということで、経営者にとって
は本当に悩みの種なのに、(1)〜(4)が羨ましいですね・・。
(K) それは、考えても仕方のないことだから・・・。
それよりも、「法人」と言ってもこんなに種類がある
ということをしっかりと理解しておこうか。
(患者)ここでのポイントとしては、うちの会社が「法人税」を
納めなければならない根拠は、法人税法が定める
「納税義務者」の(5)に該当しているからということに
なりますね。
(K) その通り。そうやって一歩一歩理解を固めていくことが
大事だよ!
掲載日:
※本コラムに掲載されている情報は、掲載した時点での情報です。
弊社は掲載された内容に関し、如何なる保証もするものではありません。
また、記載されている事項は変更される場合がありますので、予め御承知おき下さい。
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