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第7章 決算書を学ぶ 第1節 本で学ぶ

1.決算書はどうやって学べるの?

ここまで決算書に関する様々なことを紹介してきました。最終章では、これから本格的に決算書を学んでみたいという方のために、決算書の学び方をお伝えします。

決算書を学ぶための方法として、学校に通う、セミナーに参加する、本を読んで学ぶ、サイトで学ぶ、等があります。学校やセミナーについては、常時継続的に行っているところはあまりないので、その都度日程を確認するしかないと思います。ですから、ここでは本で学ぶ方法とサイトで学ぶ方法を述べたいと思います。

2.決算書を学ぶための有名な本

決算書を学ぶことができる本は、書店でも専門のコーナーが設けられるくらい、たくさん出版されています。その中でも、有名な本をいくつか紹介します。

決算書はここだけ読もう (弘文堂 矢島雅己著)

図1

決算書を学ぶ定番本です。今でこそ類書がたくさん出ていますが、このような本の先駆けとなった一冊です。年度版になっており、その年公表された決算書の解説が付いているだけでなく、決算書の読み方の基本についても、多くのページが割かれています。今年の有名どころの決算書も見てみたいという方にはおススメです。

財務3表一体理解法★ (朝日新書 國貞克則著)

図2

もっとも多くのビジネスマンに読まれている決算書本がこの本であると思います。発行されたのは今から10年ほど前ですが、そのときから会計関連本のベストセラーとなり、評判になった1冊です。この本では、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書の3表の繋がりに重点をおいて説明が行われています。この本を読んで、3表のつながりが理解できたという声を私もたくさん聞いています。

知識ゼロでも2時間で決算書が読めるようになる! (高橋書店 佐伯良隆著)

図3

イメージのしやすさではナンバーワンの決算書本といえます。さすがに知識ゼロから2時間では難しいかもしれませんが、決算書を人間の体に置き換えて説明しているので、イメージが浮かびやすいです。まずは、簡単に決算書を学びたいという方は、この本が良いでしょう。

ギモンから逆引き!決算書の読み方 (西東社 南伸一著)

図4

最後の1冊は、不肖この記事を書いている著者の本です。オールカラーでイラストもふんだんに使われているので、とても見やすくわかりやすい1冊です。この本の特徴は、決算書を読んでいるときに気になった点を目次から逆引きして、知りたい情報を得ることができるところです。もちろん頭から順番に読んでいくこともできます。

冒頭でも述べたように、決算書の本はたくさん出版されているので、ご自身で手にとってフィーリングの合いそうな本であれば、上記以外の本でも良いと思います。

1冊読み終えたら、また違う本を読んでみることもおススメします。違う角度から学ぶことによって、多面的に、かつ全体像を深く理解することができるからです。

執筆者プロフィール

南 伸一
簿記の教室メイプル代表

1971年鹿児島県生まれ。
1995年公認会計士2次試験合格。大手監査法人に勤務後、1997年に簿記の教室メイプルを立ち上げる。大手町校(東京都千代田区)と草加校(埼玉県草加市)の2教室の他、通信講座も行っている。著書に「絵でみる簿記入門」(日本能率マネジメントセンター)、「超スピード合格日商簿記3級」(成美堂出版)、「ギモンから逆引き!決算書の読み方」(西東社)などがある。

現在は、教室の経営、講義、執筆の他に、大手TV局100%子会社の財務・経理の責任者業務、大手電力会社の審査担当部署の会計アドバイザー業務、監査法人での監査業務など、様々な実務にも携わっている。