ビックバン用語


ビッグバン用語解説集


市場のレート
為替市場のレートは刻一刻変わっている。ところが外為銀行としては、海外 旅行者などの小口取引に市場レートをいちいち適用していたのでは、業務上の手間暇がかかりすぎる。 従って各銀行はそうした小口取引には毎朝10時の為替水準を基に独自の為替レートを建て、通常は実際 の市場とは無関係に対応している。


インパクトローン
使途が制限されていない外貨借入、円に転換して 国内の設備投資などに充てるのが一般的だが、外貨のまま海外の設備投資 資金などに充てる場合もある。


外国為替公認銀行
「外国為替および外国為替管理法」に基づき 大蔵大臣から為替業務を営むことを許可された銀行


為替カバー
銀行が対顧客取引で外貨の売り買いを行うこと により銀行全体の持ち高が外貨の売り持ちか、買い持ちになることが多い。銀行は 為替相場の変動による危険を回避するため、反対取引を他行と行い、持ち高を調整 する。この行為を為替カバーをとるという。


為替リスク
貿易取引など海外との決済を生ずる 取引を行えば決済通貨を円としない限り為替変動の危険にさらされる。 この危険のことを為替リスクという。海外との資金の貸し借りなどの 資本取引でも発生する。


銀行倒産
2001年までなら預金は完全に保護されるが、 2001年度以降だとペイオフが適用され、1000万円までしか保護されない。


株式売買手数料
店頭株の売買手数料の自由化が既に始まった。 外国系、中堅・中小が手数料を一部引き下げた。各社が値下げしたため店頭株の 手数料は7割引きとなった。上場株式、転換社債の売買手数料も大口、中口の顧客より 下がっていく。しかし個人投資家の場合、マスト計算の厳しくなる大手証券会社で 取引をすると現在より割高になりそうだ。


グローバルスタンダード
金融のグローバルスタンダード(国際標準)はドル である。ワシントンが政策を作り、日々のマーケットの動きはニューヨークとシカゴ が中心となる。デリバティブ(後記)などの革新的な金融派生商品はウォール街で作 られている


原則自由
昭和24年に施行された初代外為法が昭和 55年に大改正され、それ以前の「原則禁止」(許可制)から「原則自由」に 改正された。しかしこの時点では”原則”自由を額面通りには受け取れない 面も多く、不都合な原則自由であった。


実需原則
我が国の外為法は銀行の対顧客の外為取引は 貿易取引などの実際に需要のある取引に限ってきたが、こうした実需の為替予約 においても自由度が少なく不都合が生じていた。そうして不都合を解消するため 、昭和58年に実需原則を撤廃する外為法改正がなされた。これにより東京市場は ニューヨーク、ロンドンに次ぐマーケットとして成長した。


指定証券会社制度
大蔵省により認められた証券会社が限られた 外国為替業務を行ってもよいとされる制度。今回の外為法改正によりこの制度 は廃止される。


証券総合口座
証券会社の取引口座に決済機能を備えた口座。 米国のCMA(総合資産管理口座)にならった口座でCMAは財務省証券(TB) 譲渡性預金(CD)など短期の高利回り商品で運用する投資信託(MMF)にク レジットカード、証券担保金融を組み合わせたもの。
証券総合口座の中核となるのが元本保証のない投信の一種だから。給与の自動振込 と労働省が難色を示したため登場は遅れている。


ジャックポンド
格付けの低い債券、欧米とはしっかりした格付け 機関数社があって、「△△会社は5年後に倒産する」という死亡宣告をしている。 ジャックは、英語で「がらくた」「屑」。紙屑になる確率の高い債券をこう呼ぶ。 最近の事件ではヤオハンジャパンの転換社債。


時価会計
資産を決済時点の時価で評価し直すこと。 日本の企業は資産を購入した時の価格を評価額とする取得原価主義を取り入れてきた が、資産価値の下落や、株式相場の急変があると正確な損益を把握できなくなる。 米国の企業は、時価会計を導入している。


総合金融機関
日本版ビックバンが目論見通り実現すれば、 銀行、証券、保険の垣根がなくなる。欧米の金融機関は金融持ち株会社を利用 してM&A(買収や合併)で急速に国際競争力を高めてきた。一社で預金、 投信、保険から個人年金、資産運用などの強力なサービスを含めてフルセット で提供できる体制を整えつつある。これがユニバーサルバンクと呼ばれる 総合金融機関のあるべき姿である。
日本の場合、公正取引委員会が大手都市銀行と上位証券会社(野村、大和、日興 の三社)業界シェア10%以上の生損保の三位一体のグループ化(統合)を禁止している。


対顧客取引
外為取引は対顧客取引(顧客対銀行) とインターバンク(銀行対銀行)取引と分かれる。インターバンク取引 は、顧客との取引により発生した為替をカバー(売り買いにより為替の リスクを回避)する取引と銀行の積極的ディーリングのための取引に分けら れる。


投機的行為
実需取引とは異なり、為替の売り買いにより 鞘を積極的にとろうとする行為。初代外為法では、こうした投機的行為が為替 市場の錯乱要因となることを嫌い、実需原則を貫いてきたが、これを昭和58年 に撤廃している。


デリバティブ
先物、スワップ、オプションなど新型の金融 、証券取引の総称。少ない元手で大量の取引ができるのがメリットだが、その 分リスクも大きい。現場の責任者の独走をチェックできないため傷口が大きく なるのが特徴。デリバティブ倒産が増えるおそれがある。


超低金利
公定歩合年0.5%という過去に例のない 超低金利が2年続いている。預金しても利息は微々たる額でしかない。本来は 預金金利として支払われるはず金利が消費者に入らず、その分は銀行の不良債権 の償却に回された。


投資信託
投信と略す。投資家から金を集めて、株式を 中心に運用し、利益を投資家に分配するもので、まとまった金もないしどの銘柄 を買ったかわからない初心者向けに投資の機会を提供してくれるが、最初から 投資した元金の保証はない。


日銀法改正
金融政策を決定する権限は、本来日本銀行に ある。しかし現状では大蔵省と協議の上、公定歩合の上げ下げなどの重要事項を 決めていた。98年4月に施行される改正日銀法の最大のポイントは、日銀政策委員会 を蘇生させ、中央銀行としての独立性を高め、蔵相による日銀総裁の解任の規定を 削除した。権限が強まるということは責任も重くなるということだ。


ビッグバン
ビッグバン(Big Bang)は、物理学者ジョージ・ガモフ が提唱した「宇宙ビッグバン仮説」に由来している。金融を取り巻く様々な規制、保護を 大爆発で一気に取り除いてしまおうという発想である。 日本版は2001年を目途に進められている金融制度の大改革の総称。目標は自由(フリー) 、公正(フェア)、国際的(グローバル)な金融市場の確立で、実現すれば不良債権の 重圧に喘いできた金融界は蘇生し、東京がニューヨーク、ロンドン並の活力ある国際金融 市場に生まれ変わるということである。
英国のビッグバンは1986年10月、サッチャー首相がシティ(ロンドン国際金融街)の 復権を目指して実施した証券制度の大改革を指す。シティは国際金融センターとしての 栄光を取り戻したが、ビッグバン以前に活躍していた英国資本の証券会社のほとんどが 姿を消すか、外国の大手金融グループの傘下に入った。我々もいくつかの銀行、証券 会社が消えることを運命として甘受しなければならない。


ファイヤーウォール規制
銀行が証券業に進出する際、不正取引を防止し 投資家や預金者を保護するルールのこと。銀行と銀行が作った証券子会社の間に情報の 壁を作り、銀行による産業支配を防止する、というのだ。業務隔離障壁と訳される日本版 ビッグバンが実現すると銀行と系列の証券会社の投資資金の貸し借りは禁止される。


ペイオフ
ペイオフで払い戻す対象は普通預金、定期預金 などで、預金の元本合計で1千万円が上限になる。預金者が破綻金融機関から借入 をしている時は、借入額を差し引いた金額が払い戻される。
2001年度以降、ペイオフが実施されることは避けられない。ビッグバンが実際に 始まるまでに問題を抱えていた全ての金融機関の整理が完了しているとは思えないからだ。


M&F
企業合併、買収


MMF
1992年から発売された短期の公社債投資信託。 短期公社債・CD・現先市場などが投資対象。実績分配のため日々利回りは 変動する。


マリー(外貨マリー)
輸出為替と輸入為替の両方の取引がある企業は 外貨と円をわざわざ外為銀行で交換せず、輸出で入金する外貨を輸入で支払うべき 外貨に引き当てる。この行為を外貨マリーという。


マルチネッティング
複数の外貨取引に関して複数の取引の 相手方との決済を集約し、効率化と与信管理の合理化を図る決済方法。


予約締結(為替予約の締結)
外貨をいくら(金額)何時(何年何月何日)、どの 水準(為替レート)で売り買いするかを取引の相手と取り決める行為。取引主体別には 顧客対銀行、銀行対銀行の取引に分けられる。


ラップアカウント
証券会社が証券顧問会社と提携して顧客の 資産を総合運用する口座のこと。ラップはあらゆる証券・金融商品の投資アドバイスを する。
証券会社は売買回数に関係なく、資産の運用額に応じてアドバイス料を徴収する。 ラップは米国で流行した。75年の株式手数料の自由化をきっかけに急速に拡大したが 、競争の激化によりアドバイス料もそれほどとれなくなり、ラップのリズムにうまく 乗りきれていない。


1998 ビッグバン関連の日程
3月まで 金融持ち株会社解禁(97年12月上旬可決)
4月 改正外国為替法の施行
・外国両替への新規参入可能
・外貨預金自由化
・国内ドル決済解禁
金融機関の早期是正措置の施行
・金融機関の経営圧迫
改正日銀法の施行
・1月から政策決定会合を定例化
証券取引法の改正(見直し)
・証券会社、免許制から登録制
・株式売買手数料の自由化
・一任勘定の解禁
6月 金融監督庁発足
・大蔵省改組
7月 損害保険料率の完全自由化




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