|
確定申告ポケットガイド |
確定申告の概要について解説
初めての人にもわかりやすく、また節税ポイントもふれてます。
|
|
|
X 確定申告は恐くない
確定申告は、事業を営む限り行なわなければならない、個人事業者が義務として行なう納税申告制度です。きちっと記録をつけ、やましいことがなければ何も恐れることはありません。法律を侵すことなく日常の取引を正しく記録し、これにもとづき申告していれば、たとえ、間違ったとしてもその間違いを正せばいいわけで、税金を取られるかもしれませんが、申告や税務調査を恐れる必要はありません。
考え方や見方の違いはどの世界にもあります。専門家であっても、見落とすことや間違えることがあります。みずから申告をしてみましょう。恐がる必要はありません。間違ったら直していく、そんな気持ちでやってみましょう。
そして会計の専門家や税務署に問い合わせ、会計的判断を仰ぎ、勉強していってください。
◆確定申告
確定申告書を見たことがありますか。表裏2面にわたってびっしり記入する欄が並び、どこから記入していけばよいのか、又自分はどの欄に記入すればよいのかわからなかった、のではないですか。「所得税の確定申告の手引き」と「申告書の書きかた」という記入例が税務署には用意されていますが、素人が自分で申告するには不親切極まりない、といわざるを得ない資料です。
事業者自らが申告をするという原則がありますが、これまでは、納税義務があることの認識の薄い個人事業者に自ら申告書を書かせることは難しかく、申告期間中の税務相談や税務署での申告受付の際、専門家が面倒見ていた、というのが現実でした。しかし、平成10年度申告から、税務当局も対応を代え、「納税者自ら申告しましょう」の標語のもと申告窓口でも、納税者に申告書を自ら書かせる指導に変わってきています。
今後は、インターネットでの申告も平成13年度に計画され、事業者自ら申告することが欧米なみに進められましょう。我が国では、給与所得者は確定申告にかえて年末調整によって、課税関係を清算することが行なわれてきています。この事が最近一般市民の納税意識の低さや税金の使い道について無関心だ、との指摘につながってきているのではないでしょうか。給与所得の方も、勉強のため自ら確定申告を行なってみてはどうでしょうか。確定申告や税率の仕組みを理解するだけでも勉強になります。
◆事業所得とは
社会的に見て事業(商売)と認められるものは事業所得となります。農業、漁業、鉱業、建設業、製造業、卸売業、小売業、飲食業、金融業、不動産業、運輸業、医業(医者)、著述業(作家)、弁護士、公認会計士、税理士、司法書士、などの自由業、野球やゴルフなどのプロスポーツ選手やタレント、モデル、保険の外交員なども事業所得になります。
しかし、貸家やマンション、土地を持ち不動産の貸付を行なうものは、不動産所得、林業は山林所得(保有期間が5年を越える山林の譲渡による所得)となります。
このほか、事業を行なう上で生じたものでも、次のものは事業所得にはなりません。
@ 事業用資金を銀行等に預金したことから生ずる利息収入 (利子所得になる)
A 取引先の株を所有すること等による配当収入 (配当所得となる)
B 自動車など事業用固定資産を譲渡することによる所得 (譲渡所得となる)
◆確定申告書の内容
確定申告書には、一般用、不動産用など、数種類の確定申告書があります。それぞれ、基本は同じですが、用途に応じ使いやすく工夫された作りになっています。事業を営む個人が使うのは、通常一般用の確定申告書です。
一面、二面とA4用紙を縦長にした用紙で、項目と記入欄がところ狭しと並んでいます。どこから記入していいのか迷ってしまいます。白抜き数字が裏面に
1、 2 とあり、表面に 2 のつづきから 6 まであります。この白抜き数字はまさに、記入する順番を意味しており、通常この順に必要個所を記入していくことになります。
1 所得金額
2 所得から差し引かれる金額
3 税金から差し引かれる金額
4 事業専従者(青色申告特別控除)
5 納める税金の計算
6 住民税・事業税に関する事項
1 所得金額
所得税法上、所得の種類は10種類。これを発生源別に分類すると次のようになります。
(1) 労働の結果得られる所得 給与所得、退職所得
(2) 資本や資産をもとに働くことから得られる所得 事業所得、山林所得
(3) お金や資産が所得を生み出す所得 利子所得、配当所得、不動産所得、譲渡所得
(4) たまたま手に入れた所得ないし、その他の所得 一時所得、雑所得
基本的に、租税負担の公平を期すため、不労重課(働かないで得られた所得には重い税金)、勤労軽課の目的を所得計算体系に盛り込んだといわれています。
各所得種類毎に収入から必要経費および専従者控除額があればこれも差し引き所得金額を計算します。この表がD「納める税金の計算」の所得金額の内訳となります。事業所得、不動産所得などは、さらに、所得金額を計算する別紙「収支内訳書(青色申告決算書)」が要求されます。
2 所得から差し引かれる金額
社会保険料控除、医療費控除、生命保険料控除、損害保険料控除、配偶者控除、扶養控除など言葉だけは聞いたことがあるのではないでしょうか。税額を計算するもととなる「課税される所得金額」を求めるとき、生活者としての納税義務者の状況を考慮し一定額を所得金額から控除する仕組みとなっています。
健康保険料や年金の負担額、多額にかかった場合の医療費や生命保険・損害保険の保険料の一定額、生計を一にし扶養する必要がある場合の扶養控除など、生活を豊かに送るに必要な最低限の控除項目と金額が決められています。上記の他に、雑損控除、寄付金控除、老年者控除、寡婦(寡夫)控除、勤労学生控除、小規模企業共済等掛金控除があります。控除の内容を理解し、当てはまる項目のみ裏付けとなる証憑にもとづき記入し、又、証憑は申告にあたり添付します。
3 税金から差し引かれる金額
「所得金額」から「所得から差し引かれる金額」を差し引き「課税される所得金額」を計算し、これに税率を掛けることで「税額」を計算します。この税額から控除されるものが「税金から差し引かれる金額」です。
これには、配当控除、住宅等取得控除、政党等特別控除、災害減免額、外国税額控除、源泉徴収税額、又特別減税があれば、これも税金から差し引かれる金額となります。自らが居住する住宅を購入した場合、一定の要件を満たすと、税額の控除を受けることができます。これが住宅取得等特別控除です。又、個人事業を営むとき、取引する企業から所得税を差し引かれて受け取った経験をお持ちの方もいらっしゃると思います。手取りが少なくなったと嘆いた経験があるのではないですか。このように所得税が源泉徴収された場合、年明け早々その企業より、「支払調書」と呼ばれる紙が送られてきます。これは、一年間に企業との間で取引した金額および企業が所得税を源泉徴収した金額を記入した確認書です。
この「支払調書」は会社が作成し市町村役場に提出しており、所得が一定額以上ある場合などは税務署にも提出されています。
4 事業専従者(青色申告特別控除)
事業専従者とは、事業を営む人と生計を一にする15歳以上の親族で、年間6ヶ月を越えて事業主の事業に従事している人をいい、白色申告の場合、配偶者は86万円、配偶者以外の親族の場合50万円が限度で経費として収入から控除することができます。
青色申告の場合、「青色事業専従者給与に関する届出書」に記載した範囲内の金額で実際支払った金額が青色専従者給与として経費となります。白色申告の場合限度額がありますが、青色申告では、合理的な金額であれば認められますので節税に役立ちます。また、青色申告を選択した場合、記帳の方法により、10万円もしくは45万円の青色申告特別控除が受けられます。
家族の協力を得て事業を行なう場合は手間がかかっても青色申告が断然有利といえましょう。
5 納める税金の計算
税金の計算は次の算式から成り立っています。
(@「所得金額」―A「所得から差し引かれる金額」)*税率―B「税金から差し引かれる金額」=申告納税額
@からBの項目の中で自分に関係する個所の金額がわかれば納める税金の計算ができます。Dには項目がたくさん並んでいてどこに何の数字を入れたらいいか面食らうかもしれませんが、Dの欄は、@からBに記入した項目及び金額を転記すればいいのです。最後に集計し、計算式に当てはめ、申告税額を計算する欄がD「納める税金の計算」となっているのです。
6 住民税・事業税に関する事項
所得税と住民税や事業税ではその取扱いが違っている事項があるため、設けられています。ここに記入することで、別段住民税や事業税の申告を別途行なわなくてすみます。
|
MAIL
確定申告のご質問は有料です。ご了承下さい。 |