|
「コングロマリット・プレミアム」の実現という言葉をバイブルのように使いたい。
これからは総合力をプレミアムにしたい。
なにを=中期経営計画実現へ組織改革
いつ=2001年4月
なぜ=総合商社から“総合力”商社へ飛躍するため
●イントロダクション
三井物産は、今年4月から3年間の中期経営計画を策定した。
キャッチフレーズは「challenge21−最強の総合力商社をめざして」。
1998年に策定した10年間の長期業態ビジョンを時代に合わせて変更し、アクションプランとして位置付けたもので、今年10月から計画実現に向けての新体制に移行した。
経営環境や市場の変化に対応して、商社の持つ総合力を生かしながら、業態そのものを大胆に変革、人材育成にも力点を置いた。
同社は新しい経営・組織体制で大きく変わろうとしている。
|
会 社 概 要 |
|
三井物産株式会社 |
|
代表者
本社
業種
設立
従業員数
従業員数
平均年齢
資本金
単独売上高
連結売上高
主な事業内容 |
●清水 愼次郎
●東京都千代田区
●卸売業(総合商社)
●1947年7月25日
●7,025人(単独)
●33,712人(連結)
●40.1歳
●192,487 (百万円)
●5,117,338(百万円)
●6,664,182(百万円)
●金属、機械、情報産業、化学品、エネルギー、生活産業、他 |
|
(データは01年3月期 |
●プロセス
現場とすり合わせて数字を決定
昨年、経営会議の合宿があり、経営企画室が中期経営計画の課題となりそうなテーマを提示し、会長、社長、副社長、専務の経営会議メンバー8人が活発なフリーディスカッションした。
それを12月に集約して方向性を決め、経営企画室で肉付けし、年明けから現場と調整して策定した。組織設計のやり方などについては外部コンサルタントの意見も聞いた。
業務部経営企画室次長の小室徹夫氏は「やはり一番議論になったのは定量目標。
会社がどうやって変わっていくべきか、人をどうしていくのか、中高年層を当社が進める業態変革にどう埋め込み、活用していくのか徹底的に議論した」という。
IТバブルが弾けるなど、立案時、立案後に事業を取り巻く社会情勢が大きく変わってしまったケースもあった。
●導 入
新中期経営計画の基本理念は、「新たな成長のステージ」と「実現のための体制づくり」。現状の純利益は700億円(実際は516億円)だが、これを2004年3月期に1,300億円にする。
具体的には、営業の現場がここまで伸ばせるといった数字であるコア部分の収益力拡大で300億円、収益力が弱い部門を改善して黒字化、事業ポートフォリオ最適化による資本効率改善で200億円、新しい分野にチャレンジし、ハブ機能の営業部門との融合による新しい付加価値創造で100億円の増加を見込んでいる。
3年間で連結RОEと連結純利益を約2倍にする計画だ。
バランスシートについては、4つの指標、ROE(株主資本利益率) 12%、ROA(総資産利益率) 2%、自己資本比率16%、NetDER(借入金と出資金の比率)2,5という財務指標の目標を掲げた。
小室氏は「バブルが弾け、不良債権など様々な課題案件は前の経営計画で処理した。これから成長のステージに入り、飛躍する必要がある。総合商社最強のアーニング・パワーと財務内容を目指すためにポテンシャルを最大限発揮できる新たな経営体制をこれから3年間でつくるのが狙い」と話す。
他社のようにまず数字ありきで、先に経営計画をつくってしまうのではなく、同社の場合は、現場とすり合わせを行い、積み上げた数字を計画にしたのが大きな特徴だ。
(以下本誌にて掲載。)
|