デジタル社会の著作権
<<ネットビジネス編>>
当社のHPには「新製品情報掲示板(BBS)」があり、会員が自由に新製品について情報や感想を書き込めるものがあります。
先日、電気メーカーB社から、抗議を受けました。掲示板に匿名でB社の新製品について虚偽情報と悪評がされていて営業妨害だと。
@すぐに掲示板から削除するかA掲載した人の住所指名を開示せよ とのことです。
B社は要求に応じなければ訴えるといっていますが、どうすれば良いですか?

@すぐに掲示板から削除するかの回答
 情報を編集・加工する権限もなく、ただ「場」を提供するにすぎない場合は、原則として、掲載される情報の品質には責任を負わず、また情報の内容を常時監視する義務も負いません。
例えば貴社の電子ショッッピングモールに出店しているC社から買った商品に瑕疵(欠陥商品・不注意のミス)があった場合、貴社自身が販売していると誤認させる表示があったような場合を除いて、A社は原則責任はありません。

 しかし、掲載される情報には、名誉毀損や業務妨害に当たるもの、著作権法違反のもの、詐欺的な情報など、違法な情報が混じる場合があります。
その事実を知らされても、何も措置を取らなかった場合、A社に責任はないのでしょうか?
パソコン通信のフォーラムに繰り返し名誉毀損となる発言の書きこみがあり、被害者から削除の申し入れがされていたのに、これを放置したシスオペらに対し、損害賠償を課した判例があります。(ニフティ・サーブ事件)

 設問の場合の対応として、会員規約で違法な書きこみを禁止するとともに、一定の場合にA社の判断で削除出来ると定める必要があるでしょう。
手段として
@発言者にB社のクレームを伝え、
A違法な書きこみである可能性が高いのに発言者が削除しない場合には、削除の措置をとり、
B違法な書きこみであると即断出来ない場合には、B社に反論を掲載する場を提供するのも一つの方法です。
A掲載した人の住所指名を開示せよの回答
 発信者を特定する情報の開示については、ネット事業者が電気通信事業法の適用対象業者か否か、より異なります。
 電気通信事業法では通信の秘密を守る義務が課せられており、通信社の氏名なども通信の秘密に含む、と解されています。
 したがって、電気通信事業者であるネット事業者は、現行法の下では、発信者の住所氏名を開示することは原則として出来ません。

 これ以外の業者の場合、発信者の住所氏名の守秘義務はありません。実務的には、規約で一定の場合に開示できる、と定めておくのが良いでしょう。
 なお、郵政省はインターネット接続業者に対して、ネット上で著作権や商標権、プライバシーなどを侵害した発信者の氏名などを、一定の条件付きで開示することを認める方向で、法案を準備中です。


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